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第四十話  謎の吸血鬼を追え(中編の二)

二、三話で終わると言ったな?


あれは嘘だ。

「ま、お前ら機嫌直せって。」


ダイナミックお邪魔しますから大して時間はたたず、城内に侵入することに成功した俺達。

しっかし何でこいつら、機嫌悪いんだ?


「数分前(前回参照)にやったことをもう忘れたのか?お前は・・・・・。」

「それよりも、嬢ちゃん?」

「何だ?」

「その、な・・・・・。言ってもいいか?」


トラビスのおっさん、何か言うのを躊躇ってる。

まあ、分かんなくないけど。

リンネが・・・・・。


「別に良い。手早くしてくれ。」

「じゃ、言うけど嬢ちゃん、俺のコートの裾握りしめるの止めてくれるか?」

「・・・・・。」


何?このビビりよう。

普段の態度はどこ行ったんだ?こいつ。

・・・・・。

良い事思いついた。


「・・・・・。」

「ん?あれ?兄ちゃん?何処行った?」

「は?・・・・・ウォルター!何処だ!?」

「ここ。」

「何処だ!?」

「今、お前の・・・・・。」

「「へ?」」

「後ろに居るのぉぉぉ!」


と俺は、何故か頭が血まみれ?の状態でリンネの肩を思いっ切りつかんだ。


「い(う)・・・・・。」

「い?」

「いやぁぁぁ(うわぁぁぁ)!?」

「え?ちょ、お前ら!?それシャレにならん・・・・・って。ギャァァァ!?」


(以下、数分にわたっておっさんと少女、そして青年が戯れております。しばらくお待ちください。効果音は読者の精神衛生上カットさせていただきました。つーか文才無いからその辺は脳内フォローしてください、by虎猫。)


・・・・・。


「いや、何つーか、ちょい俺も悪かったけど、あそこまで暴れんでも・・・・・。」

「兄ちゃん、状況読んでああいうのはやれや・・・・・。」

「それにしても、何処からワインを・・・・・。」

「そこちょっと行った所にあった。」


と俺は頭にかぶったワインを拭いながら、通路の少し行った所にある扉を指差した。


「・・・・・兄ちゃん?あそこまで結構距離あるぞ?あの数秒でどうやった?」

「俺その気になったら音速超越して動けるから大丈夫。」

「もう突っ込むまい・・・・・。」

「で?これからどうすんだ?」

「そうだな・・・・・宝物庫探して、持てるだけ持った後テーブルクロスとかに強化魔法かけてパラシュート擬き作って脱出ってとこか?」

「えー。ついでに吸血鬼倒しとこうぜ?」

「・・・・・そう言えば、ギルドでの噂だが、ここの吸血鬼、女で美人らしい。」

「吸血鬼の顔拝むぞ、兄ちゃん。」

「女と分かった途端、掌を返す。これだから男は・・・・・。」


と、なんかリンネが頭を押さえながら言ってる。


「で、その吸血鬼ってどこにいるんだ?」

「偉い人に煙となんとかは高い所を好むと言う。その理論で行くと、大体あそこではないか?」


と、リンネが窓から指差した先に、入る所があからさまに一か所しか無い上に無駄に長い渡り廊下の先にある塔があった。

しかも何か暗雲が一段と酷い気がする。


「むしろ姫さんとかそんなんが囚われてそうじゃないか?」

「おっさんに同意見。俺もここの屋上に居るんじゃないかと思う。」

「しかし、敵はあそこに居ると私のゴーストは囁いている。」


ゴーストって何だ?

ま、いいや。

・・・・・。


「さて、あそこに行くにしても、肝心の上に行く階段が見当たらんな?」

「隠し部屋でもあるのか?この辺りは探索済みだが・・・・・そんなものは見当たらなかったがな?」


二人が何か話しているようだが、俺は無視して、窓からその辺の物を投げて遊ぶ。

・・・・・あの距離なら、届くか。


「おいウォルター?何、を!?」


おれはリンネを猫掴みし、


「どぉりゃぁぁぁ!」

「いやぁぁぁ!?」


窓の外に思いっ切り投げた。


「ちょ!?兄ちゃん何やっ、て!?」


ついでにおっさんも、


「うぉわぁぁ!?」


投げた。

準備完了。


「俺も行くか。でりゃぁ!」


窓の縁に足をかけ、俺も投げた方に飛ぶ。

目指すは、あの渡り廊下。

そして。


「よし、着地完了!・・・・・ん?あいつら、何処だ?」

「うわぁぁぁ(いやぁぁぁ)!?」


あ、高く投げ過ぎた。


その辺の石柱蹴り壊して、あいつ等の射線上に投げ、


「よっ。」


軽く跳んでおっさんを掴んで、


「ほっ、とう!」


投げて、投げた石柱の残骸足場にしてリンネの所まで飛ぶ。


「ふごぉ!?」


何か聞こえたけど気にしない方向で。

リンネをキャッチして元の渡り廊下に戻ってくる。


「よし大幅ショートカット成功!」

「「・・・・・。」」

「ん?お前ら何で黙ってんだ?」

「お前は俺(私)を殺す気かぁぁ!?」


失礼な。

ちゃんとフォローはしただろ?

さて愛しの吸血鬼の顔を拝むとしますか。

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