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第二十二話 食べ物をノリで使わないように

リオという子が帰ってから、夜になるまで結局、客は来なかった。

ま、いわくつきの物件だったからってのもあったのだろうけれど。

ま、そのうち忘れるだろ?


「ユウ、ご飯出来た?」

「出来ましたけど、まだあの人帰って来てないみたいですね?」


ああ、言うのを忘れていたが、ユウにはもう事情を話している。


「うーん・・・・・。」

「どうかしたんですか?」

「ちょっと俺も料理やってみようかな、って。」

「はい?」


と言って俺はキッチンに立つ。


『何作る気だ?』

「んー。今あるのが、スパゲッティと鷹の爪、とうもろこし、胡椒とかに・・・・・オリーブオイル?」


オリーブオイル・・・・・。

よし、決めた。


「ペペロンチーノ作ろう。」

『ま、簡単なところだな。』


まず、鍋にお湯を沸かす。

塩を加え、スパゲッティを入れる。

そして、


「ここでオリーブオイルを入れます。」

『は?』


オリーブオイルを鍋の中に入れた。そして、茹で上がった所で、ざるに移し、


「オリーブオイルと絡めます。」

『何だ?そのオリーブオイル推しは?』


オリーブオイルとからめたら、フライパンで胡椒やベーコンなどと炒め、


「ここで更にオリーブオイルを入れます。」

『もう十分だろ!?』


十分に火が通った所で、


「あらかじめオリーブオイルを敷いた皿に移して、完成・・・・・です・・・・・何、これ?」

『お前が作ったペペロンチーノだったと思わしきオリーブオイルだよ、シグ・・・・・。』


俺の作ったペペロンチーノは・・・・・。

何て言うか、オリーブオイルが皿に・・・・・いや、スパゲッティがオリーブオイルの海に沈んでいた。


「うーん・・・・・捨てるのも勿体無いし、ハイドにスープパスタだって食わせよう。」

『鬼畜の所業だな、シグ・・・・・。』

「何ならお前が食べる?スカル?」

『オレタベレナイヨ、ホントダヨ?』

「ポップコーン作ろう。」

『え!?まだやんのかよ!?』


フライパンを洗い、オリーブオイルを敷く。


『何でまだオリーブオイルを引っ張んだよ!おい!?』

「多分今回だけだろうし、使えるだけ使っとかないと。」

『メテぇ!?』


バラしたトウモロコシをフライパンに入れ、バターとオリーブオイルを入れる。


『つーか、まだ入れんのかよ!?オリーブオイル!?』

「いいじゃん、オリーブオイル。」


さて、蓋をして炒めていたのだが、五分経っても一向に変化が現れない。

香ばしい臭いはしてくるのだが・・・・・。


「どうなってんだ?そろそろ弾けてもういい頃なのに・・・・・。」

『ああ、シグ。お前まさか・・・・・。』

「何?」

『トウモロコシに色々品種があるの知ってるよな?』

「ああ、確か甘味種と爆裂種とかあったな。」

『多分だけどさ、お前使ったの甘味種じゃねーか?』

「・・・・・。」


唐突だが、本当に唐突だが、スカルを俺は外した。

ただ、それが・・・・・。

フライパンの中に落ちたのは偶発的に起きた事故以外の何者でも無いだろ?


『人為的な事故かつ故意だろーが!?シグ!?って、あちぃぃぃぃ!?』

「ふんふんふーん。ユウ、皿とってー。」

「あ、はい~。」

『ユウ!?せめてお前でもいいから助けろぉぉぉ!?』


ダ・マーレ。スカル。

・・・・・どっかで聞いたな、これ。

何だっけ?

ま、いいか。

で。


「何か脂っこくね?このスープパスタ。」

「気のせいじゃない?」

「そうか?ユウ、おかわり。」

「は-い。」


ハイドは何の躊躇いも無くオイルパスタを平らげてくれました。

それにしてもこいつ、昼の食いっぷりからして足りないとか言い出しそうだが・・・・・。


「ああ、それと・・・・・。」


ああ、今言って来たか。


「あんま無理して用意してくれなくていいよ?俺、あるだけ食っちまうし。」

「え?そうなのか?」

「ま、ある程度は多めに出してくれたら助かるけど。」


ま、そんなこったろーとは思ったけど。


「で、ここに住むんだろ?ちょっと待ってろ。」


食事を食い終り、ハイドに部屋をあてがうために急遽改築を行った。

とは言っても、三階部分の壁をぶち抜いて普通の家っぽくしただけなので、空き部屋に放り込むだけなのだが。


「ここ使え。で、お前さ?」

「どうした?」

「その肩に担いでるチェーンソーは何だ?」

「俺風に模様替えするからな。使うんよコレ。」

「まさかとは思うが、それってコレ(ツルハシ)と同じ物か?」

「いや、下位互換品。お前等みたいに無から有は出来ねーのよ、これ。」

「無理なんだ・・・・・。」


やっぱ規格外らしいな、俺等は。


「じゃ、俺は模様替えしてから寝るわ。お休み~うるさかったら言え。」

「・・・・・。」


寝るか。

明日から客が増えればいいけど。


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