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第二十話 客の代わりに迷惑が来た

リアル忙しい・・・・・。

で、転生者を送って何故か俺が後始末をして、帰ったら夜だったので、そのまま風呂とかに入らずに寝た翌日。

やっとのことで自分の店が開店できる。

ほんとに長かったな。

本来だったら十話くらいで開店できて・・・・・って何だこの電波は?


「それにしても・・・・・。」


もう昼になるってのに、一向に客が来ない。

何かおかしいかな、この店?


『主にお前が・・・・・ぶふぉ!?』


取りあえず、何か臭う(前回参照)スカルを、◯リデントの様な物にぶち込む。


『し、しみる!?しみる~!?』

「すぐ気にならなくなる。でも、効果を少し上げるべきだな。一箱全部ぶち込むか。」

『そんな濃い物にされたらしみるどころか溶けるわ!?』

「スカル君の、溶けるとこ、ちょっと見てみたい☆」

『そんな宴会で一気飲み強要するような発言すんじゃねぇ!?って、おぼぼぼぼ・・・・・。』


スカルの消臭処理を施し、直接呼び込みをしようと外に出る。

まったく、何で客が来ないんだよ?

景気が悪い・・・・・訳では無かった。


「・・・・・う・・・・・う。」


そりゃ、こんなの居たら来る客も来ないよな?

よりにもよって、俺の店の前で行き倒れてる奴が居たら。


「どうしたんで・・・・・嫌ぁぁぁ!?死んでる?」

「いや、死んでねーよ、ユウ。とりあえずこいつどっかにやらない事には客が・・・・・。」

「・・・・・あ・・・・・の?」

「何?立てるならこんな所で行き倒れてないで、向こうで行き倒れてくれる?」

「シグさん・・・・・ですよね?」

「は?」



*****



「・・・・・むぐむぐむく!ごくこくごく!・・・・・ふぅ。落ち着いた。」

「で?何で行き倒れてたんだ?」


店を取りあえずユウに任せ、飯屋にこいつを引っ張って、腹に何か入れさせて、話を聞こうと思ったが、こいつ。

いくら食う気だ、こいつ。

えーと?今分かる限りで・・・・・。

ナポリタン五皿、ハンバーグとステーキ七皿づつ、ローストチキン約十羽、ミネストローネ四杯とサラダ二杯?に現在十二枚目のピザを食うのに取り掛かっている。


「ん?お前それ食わねえのか?」

「お前見てたら胸やけが・・・・・。」


ちなみに俺が頼んだのはシフォンケーキ一切れと紅茶だ。

ついでに半分も食べて無い。


「貰って良い?」

「まだ食うのかお前!?」

「あ、すんません。サラダとミネストローネもう一個お願いします。」

「・・・・・お客様、支払いの方は大丈夫ですか?」

「いや、ありますんで、大丈夫です。」

「あとステーキ二つ。」

「てめえもちったぁ自重しろ!」


ったく・・・・・。

で、こいつが食い終るまでに20分はかかった。

ちなみにかかった費用、金貨62枚に銀貨7枚だった。


「で?」

「は?」

「だから、お前何?」


食事も終わり自分の店に戻ってきた。

ま、あいからわず店番をユウに任せているが。

で、こいつの事を問いただそうと思うのだが、大したこと聞けそうか怪しい物である。


「ん?ああ、俺か。俺は灰戸雷牙(はいどらいが)って言うんだ。」

「で、灰戸?お前は何で俺の事を知ってんだ?」

「お前には莉々崎璃々華(りりざきりりか)って名乗れば分かるって言ってたが。」

「誰だよそいつ?」

「えっと、何かデカいハートの『OK把握。』もう分かったのか?」


あのアホの差し金か。

つーかアイツ、有角亜依って名乗って無かったか?


「つーことはあれか?お前転生者?」

「俺は転生者じゃなくて、お前らとの同じ・・・・・と言うか下位互換の存在なんだけどな。」

「下位互換?」

「話は聞かせてもらったわ!」


いつ入って来たよ、こいつ。


「で何の用だよ、お前は?」

「お前じゃないわよ。私の名前は赤城理子(あかぎりこ)、人呼んでリリス・ヴァーミリオンよ!」

「えー。赤城さん?」

「誰が赤城よ!?私の名前は『もういい黙れ。』・・・・・少しくらいネタに走ってもいいじゃないのよ・・・・・。」


入ってくるなりウザい事この上ない。

お前の名前は一体何なんだ。


「で?お前に送られてきたって聞いたけど、こいつ。」

「ああ、うん。私の工場でこいつ不祥事起こしたから首にしようと思ったんだけど、何か面白・・・・・いいえ、かわいそうだから再就職先を紹介したのよ。」

「今なんっつったコラ。」

「ま、貴方よりも物凄く弱いから寝首かかれたりしないから大丈夫よ。」

「弱いって、どん位だよ。」

「軍隊階級で言うと・・・・・。」

「何で軍隊階級!?」

「私が総帥とすると、こいつは少佐位の実力ね。」

「あんたがどん位なのかがわかりづらい件。」

「私は、そうね・・・・・クトゥルフ神話で言う所のアザトース位の実力は有るわよ?」

「いや、いろいろおかしくないか?それ・・・・・。」

「後、貴方はヨグ・ソトース位はあるわよ?」

「はぁ!?」


いやいやいや!?

あんた主神で俺副王クラスの実力って、インフレしすぎだろ!?

後なんか灰戸君が置いてけぼりになってますけど!?


「で、こいつは・・・・・んー?シャンタク鳥位かな?」

「雑魚っ・・・・・。」

「ううっ・・・・・。」


はいそこ、泣かない。

いや、泣け。

さっきの食費分くらいの潤いを俺に与えるまで。


「で、軍隊階級の話に戻るけど、私総帥、貴方が経験値の無さ考慮して上級大将、でこいつが少佐、ウォル太君がやっとこさ准尉でその他の転生者殆どが伍長でいいとこね。」

「あの、ウォル太君って誰ですか?」

「東雲君よ?ウォルターって名乗ってるけど、面白味が無いからね。」


何か戦闘力の差が凄い事になってるな、どうでもいいけど。


「で、結局何しに来たんでしたか?」

「この子、雇って。つーか引き取って。」

「嫌です。」

「ありがとうねー。こいつこんなんだけど、曲がりなりにも私の弟だから、よろしくね☆」

「おま、引き取るとか一言も・・・・・。」

「もう帰ったみたいだぞ?」

「人の話聞いてけよ・・・・・ってか、弟?」

「ああ、弟だ。と言っても姉貴は人間と混血で、お前みたいに上位存在に昇華したような感じでは無いな。」

「その話、長くなりそう?」

「多分、一話は使うんじゃねーの?」

「じゃ、また今度だな。」

「ま、ここに居る分はいいけど、働けよ。」

「わーってるって。」

「はいはい、さて、と。ユウに店番変わってもらうか。」


ま、あいつにも休みは必要だろ。

はぁ、何かまた荷物が増えた気がする。

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