32.工場
斎藤司と後藤光安は、ショッピングモールの南西にある工場の事務所で煙草を吸っていた。司は荷物から衛星電話を取り出すと、武田東二に連絡を入れた。
「東二、状況はどうだ?」
「ショッピングモール内が戦場になってます」「当面は近づかない方が無難ですね」
「やはり中央に人が集中したか」「最初はショッピングモールで暴れようかと思ったんだが、止めておいて正解だったな」
「例の殺し屋は?」
「南東にある学校に居ますね」「それから、女にも注意が必要です」
「何かあったのか?」
「武器が狙撃銃なんですが、良い腕前です」
「そうか、厄介な相手だな」
「他に気になる奴は居るか?」
「北の森林地帯に男二人組が居るんですが、二人とも強いです」
「北西のセーフポイント付近に居る、工事用ハンマーを持った男も注意が必要ですね」
「それと、まだ動きは無いですが、元野球選手と元サッカー選手のチームにも気を付けた方が良いでしょう」
「確か不倫で話題になった奴だな。ラウンジに居たぞ」
「そうっすね。一応、優勝候補枠で人気があります。元とは言えアスリート出身ですから」「南の映画館に居ます」
「それから、セーフポイントで見張っている連中がいます」
「多分、出て来た所を狙うつもりでしょう」
「最初から襲って来ると分かっているなら大した敵では無いな」「情報ってのは怖い物だ」
「今のところは以上です。兄貴」
「東二、お疲れさん。また連絡する」司は衛星電話を荷物に入れた。
>>登場人物
斎藤司36歳
後藤光安17歳
武田東二30歳
>>設定資料




