3章
三
翌日、深春の依頼を受けてから、早速聞き込みを開始した。古い絵本なら、街にある古本街から捜査を開始した方がいいという結論になり、晴人と馨は古本街へ行くことにした。
「ほらよ。」
馨は、ヘルメットを晴人に投げ渡す。晴人は、それを受け取ると、頭に装着してバイクに跨る。バイクは、馨のものであり捜査で遠出をする時に使う。馨もバイクに跨りキーを差し込みエンジンをかける。
「で、古本街でいいんだな。」
「ああ。とりあえず神冨良町に行ってみよう。」
「了解。」
馨も、ヘルメットを被り二人は、古本街にある神冨良町へとバイクを走らせた。カフェの窓から二人を見ていた友里も、小さなパソコンを使って、情報収集を開始した。基本的に晴人と馨は足で情報を稼ぎ、友里はネットなどを使って情報を入手するという形を取っている。
二人が向かった神冨良町という町は、古い本や古書を扱っている町で、読書家などに愛されている町である。友里は、神冨良町の本屋のサイトから、情報を得る事にした。
晴人と馨は、まず神冨良町の本屋を当たってみることにした。神冨良町の本屋は古くからある所が多く、店主に聞けば絵本の情報を得られるかも知れないと思ったからだ。しかし、絵本自体取り扱っている本屋はなかなか見当たらなかった。神冨良町は、本の店が大小合わせて、百件ほど、存在する。晴人達は、有名かつ大きい本屋を当たっていたが、収穫は得られなかった。
「マジでレアな絵本なんだな…」
「うーん。」
晴人と馨は、神冨良町の中心から、少し外れた自販機の前で、一服していた。この町は、歩行者喫煙禁止区域だが、馨は構わず煙草を吸っている。
「久しぶりの煙草はやっぱ美味いな…」




