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5章 その2
中年男性は、この人物が卜部だという事を確認すると、いきなり服の中から新聞紙に包まれていた出刃包丁を取り出した。
「な、何を…」
「うるさい黙れ!言う通りにしろ!」
「わ、わかった…」
「入れ…」
中年男性は、卜部に出刃包丁を突きつけながら家の中へ入るように命令した。卜部は、大人しく家の中へ入っていく。中年男性も家に入ると鍵をかけた。
「き、君は…」
「早く進め。」
「どこに…」
「どこだっていいんだよ!ぶっ殺すぞ!」
中年男性に、急かされて卜部は二階にある自分の寝室へと向かった。この寝室は、卜部が先程仕事をしていた場所で、数ある部屋の中で、比較的に置いてある物が少ないここを選んだ。
中年男性は、卜部を座らせるとあらかじめ用意していた縄を取り出した。そして、卜部の両腕と両足を縛り上げた。
「一体何の目的でこんなことを、金か?」
「自分の胸にきいてみろ」
中年男性は、冷たく言い放ち寝室から出た。それから家中の窓、ドアの鍵を閉め、外部からの侵入がないように念入りに戸締りした。




