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第1話 追放を通達されましたが、話が噛み合っていません

「へぇ!? パーティで活躍している俺を追放!? 正気でしょうか!?」


「いや、当たり前だよぉ……。」


静寂な森の中。パーティから距離が少し離れた草むらの陰。

そこでパーティの主である勇者様が、俺の目の前で頭を抱えている。苦労をにじませた顔で少し見えた。


「……もしかして、いつもの冗談ではないのでしょうか?」


「うん。真面目な話なんだよぅ…」


冗談を言う空気ではないようだ。

以前勇者様は俺に教えてくれた。

『きーくんも、小粋なジョークとか、冗談も簡単に言えるようになろうねー。真面目なのはきーくんの長所だけど、空気が読めるようになったらもっといいからさ』

空気を読むという言葉わからなかったが、どうやらその空気を読めなかったようだ。

……しかし、なぜ俺がパーティを解放されないといけない?


「勇者様。俺はパーティに貢献してきたと自負しています。壁役として率先して敵の攻撃を引き受けてきましたし、致命的なダメージをパーティに与えたことがない……。また、パーティメンバーの状態異常や体力回復、それに加えて魔力も回復を壁をしながらこなしてきました。それはあくまでサブですが…。それに、敵の撃破数もこのメンバーの中では2位だ。……自分でいうのもあれですが、代替メンバーもすぐに見つけられないのでは?」


「うん、そうだよ? 君の代わりはなかなか見つからないよ? 君は間違いなくパーティに居なくてはいけない存在だよ!? ……存在だったよ。」


女顔の勇者様が俺に向かって、苦虫をつぶしたような顔をする。俺の存在を肯定しているように見えるが、明確な拒否と苦悩を感じる。


なぜだろうか。俺は何かしたのか? いや、何もしていないからか?


「では、なぜでしょうか? パーティの食事や予算管理もしてきました。ほかにやるべきことがあったら言ってください。時間を見つけてできるようになります」


「いや、君の負担をこれ以上増やすことはできないよぅ…。君がつぶれたらどうするんだい? ますますパーティが立ちいかなくなるよ……。それに、そんな目に合わせたら、僕が殺されてしまうよ。」


「え?」


「いや、今のは聞かないでほしいなっ……。……いや、いやいやいや。それが今回の原因じゃないか。そうだ、いうべきだよ! …言うんだ、僕。勇者だろう? 勇気をもって言うべきだ。」


普段は女の子のような勇者様の高い声。それがカエルのつぶれたような低い声を出しながら言葉をつづけていたが、独り言を言いながら何かしらの決意を抱き、俺を強いまなざしで見つめてくる。そして、肩をつかんでくる。やっぱり痛いな。さすが勇者様、力は誰よりも強い。尊敬する。

だが、そんな勇者様に、俺は何かやってしまったのか?


「もしかして、俺何かやってしまいました?」


「今はそんな冗談いう空気じゃないから、ちょっとそれやめようね。きーくんわかった? どこかの鈍感主人公みたいなことをこれ以上言ったら、僕キレちゃうよ?」


「い、いえ、冗談ではないのですが……。申し訳ありません冗談です。この場面でいうことではありませんでした。失礼しました」


主人公? キレる? どういう意味だろうか…。ニコニコ顔は笑っているが、俺の方を握りつぶしそうなくらいに力を籠める勇者様。俺はその威圧感におされ、首を縦に振るしかなかった。


「は、はい…。申し訳ありません。」


「もう、きーくん……。そうだよ、……やったよ。ああ、やってしまったんだよ! ねえ、きーくん。いや…『騎士』。君は……他のパーティメンバーと、二股しているだろう?」


「……はい?」


………

……

※この作品はラブコメから始まりますが、少しずつ色が変わります

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