決戦の前に 3
4月26日、蒼摩と闘った翌日。
「ヤッホ~。起きている~!?」
俺の一人暮らしの小さい一軒家の窓から聞こえた。
女の声だが、零や羽川じゃない。
誰だ?クラスメイトか?
いや、話すといえば、話すが。家を教えた記憶はない。
そっと、窓を開けると…。
天魔だった。
「いやいや、なんでいるんだよ!?」
「は?ヒマだからだけど~。なにか~?」
と、天魔。
「俺の友達みたいな、言い訳するな!?」
「友達でしょう~?ま~、とにかく、ヒマは本当だ~よ~」
と、天魔。ナニを企んでいる。
「刃チャン!起きてた~?寝てた~?寝てたらゴメンね~」
「毎朝、起こしに来る、幼馴染みたいに言うな!?」
まったく。
「危ねー、もう少しで見逃すところだった!!
「チャン?チャン!?そこまで親しかったけ!?」
「違ったけ~?」
と、天魔。
本当に、ナニを企んでいる。
つーか、キャラ!変わってなくない?
説明が遅れたが、天魔は悪魔の姿じゃなかった。
肌が前ほどじゃないけど白く、(前は真っ白だ。完全に白だった)
黒髪で、黒いワンピースを着た、20代くらいのお姉さんに化けてた。
正直、美人なお姉さんだ。悪魔だから、認めたくないが。
その後は、トランプをした。
ゲームは、大富豪やダウトなど。
だが、当然。天魔は、心が見ることが出来るため、全敗だった。
ダウトなんかは、ヒドかった。
ザックリ言うと、ウソを見抜くゲームだ。
だから、こっちのウソがバレバレだったから、完敗だ。
そもそも、ダウトは、2人でやるゲームじゃない。
ソレに、スピードなど、
たとえ、心を見たって正統に闘えるゲームがある。
にゃ野郎!フザケやがって!!
「ま~ま~、怒らないで~よ~。でも、アスモデウスはどんな汚い手を使うか分からないからね~。
「これは~、リハビリだよ~。冷静で居られるようにね~」
と、天魔。
「そうだったのか!?」
と、俺。そしたら、
「ウソだけど。正しくは~、ストレス発散~♥」
と、天魔。
「だと、思ったよ。ま、いいや。またな!」
天魔は、一度驚いたようだが、すぐに、顔の表情を戻して
「そうね~、またね~♥」
と、笑顔で翼を出して?広げて、大空へ飛んで行った。
ん?携帯に着信が何回かあるな?
学校?
あーーーーーーーーーーーぁ!!しまったーーぁ!?
今は、約12時くらいかな?
大遅刻だ。走れ!!
俺は、この日、担任の志村先生から、指導を1時間受けた。
最悪だ。はァ………。




