決戦の前に 4(前編)
オレは、天上院 蒼摩だ。
遂に、オレの出番が来たのだ。
いやー、頑張った甲斐があったゼ。
4月27日、水曜日。
放課後、刃達とアスモデウスについて、話したんダ。
だから、もう夜になってた。
そんな、刃達と別れた下校の途中の出来事ダ。
ある悪魔と出会った。
見た目は、人間だが、いかにも、不審な感じがする。
スーツ姿で、顔は、30代くらいの男だ。
と、オレが見つめてたら、
「なんだ?そんなに珍しいか?吸血鬼もどきが」
と、低い声でその男が喋りかけてきた。
「吸血鬼もどき?」
と、オレが言ったら、
「だって、そうだろう。吸血鬼の能力を中途半端に使うんだからな」
と、言ってきた。
この男、もとい、この悪魔。
なんで、吸血鬼化のコトを知ってんダ?
「ふん。そんなに驚きか?顔に出てるぞ。ま、なぜ知っているかは、簡単な事だ。単に、私と同族の能力を使うからだろう」
と、男が言う。
「は?それは、吸血鬼化が悪魔の力だから、悪魔のお前は分かるという事か?」
と、オレ。
「吸血鬼化と言うのか。
「それにしても、まだ分からないか?悪魔は悪魔だが、もっと、細かくだ」
と、男。
「まさか!?吸血鬼か?」
「ふん。ようやくか。そのとおり、私は吸血鬼だ」
と、男。
なんと、この男の正体が、吸血鬼だったとは、意外だ。
「おっと、馴れ馴れしく、喋りかけたが、仲良くしようとは言ってない。
「あくまでも、私は、お前を倒しに来たのだ。
「とは、言ってもな。このように、私は、真面目なのでな。
「奇襲は、したくなかったから、喋りかけたと、いう事だ」
変な悪魔だな。こんな悪魔が、いたとは。
吸血鬼は、皆、そうなのか?
「顔に出てるぞ。言っとくが、吸血鬼は、皆、私のような性格じゃない。
「どっちかって言うと、荒っぽいのが、一般的な考え方だ。
「一応、名乗ろうか?
「私の名は、ラルビシュ・ラーバルト・ラーだ。
「ラーでいい。
「いきなり、ラルビシュは馴れ馴れしいだろうからな」
と、吸血鬼こと、ラーが言った。
「オレは、天上院 蒼摩だ」
と、一応、オレも名乗った。
「そうか。確か、日本では、1番最初の名が、苗字だったな。
「では、天上院くん。戦おうか」
と、ラーが、飛んで?来た。
翼を広げてないから、飛んだと言うより、走ったなのか?
いや、足は、使ってないしな。分からん、お手上げだ。
とにかく、こっちに来たのだ。
オレは、両腕を✕の形にして、ガードした。
ラーの右パンチ、パンっ!
くっ!
「ふん。どうした?例の吸血鬼化は、使わないのか?」
と、ラー。
「言われなくても、使うゼ!
「吸血鬼化」
と、オレは、走った。ダッ、ダッダッダッ…!
そして、右パンチ。パンっ!
くっ!オレと同じようにして、ガードされた。
「なるほどな。確かに、速いな。
「天上院くん、君は元々、速いだろう。
「だが、吸血鬼に吸血鬼もどきの力は、効かないよ」
と、ラー。
くそ、ヤベー。負けそうダ。
ま、だからと言って、諦めるつもりはないが。




