↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
追放したんでしょ?楽しく暮らしているからほっといて  作者: だましだまし


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
22/28

親として

料理の中にスイーツが並べられるようになり、やがて飲み物の間に少し摘めるものにも誰も手を伸ばさないようになった頃、宰相がおいでになり自ら両陛下がいらっしゃると仰られた。


皆が顔を見合わせていると扉が開き「おなりです!」との声が響き渡る。

誰が来たと告げなかった事に違和感はあれど両陛下に違いないので臣下の礼をとる。

が、まだ移動されているうちから楽にするようにと言われた。


歩いてる陛下を眺めるなんてそうない。

不思議に思い見守っていると両陛下が皆の前に立ち、皆の顔を見回した後におもむろに頭を下げられた。

私達も驚いたが大人たちは驚愕している。

「おやめ下さい!」

「一体…!?」

「いけません!」

「どうか頭を上げて下さい!」

父親たちは大慌てで口々に謝罪を止めている。


「私は今、セドムの父親として頭を下げているのだ。国王としてではない。だからどうかこのまま詫びさせて欲しい」

「わたくしもです。母として至りませんでした。申し訳ないことをしました」


ディボラ様曰く用心深く慎重な陛下は温和で優しい方だそう。

そんな事を聞いていたのもあって、私達が辛い思いをしたのではないかと心痛めて下さっていたのが伝わってくる。


「セドム様のご両親様、私は謝罪を受け入れますわ」

凛とした声でこう言ったのはディボラ様だ。

その声に私達も顔を見合わせ頷きあう。

「「「「私達もです」」」」


陛下に謝罪させ受け入れるなんて不敬だと我ながら思うが今、謝罪をしているのは『セドム王子の父親』なのだから問題ない、と自分に言い聞かせる。

内心はビビりまくっているけど。


「ディボラ嬢、アリア嬢、サマナ嬢、レリアーナ嬢、ラナ嬢、皆本当にすまなかった。ありがとう」

そう言うと陛下は一度頭を上げた後、再び頭を下げた。


「エムセイノ侯爵、セイン伯爵、ローリー子爵並びにキュアン子爵、ミミリス男爵、そなた達の娘を危険な目に合わせて申し訳なかった。この賠償についてはまた改めて取り決める時間が欲しい」

これも父親としての発言なのだろう。

「承知いたしました」

「大丈夫でございます」

「もちろんです」

「問題ありません」

「畏まりました」

父親たちもディボラ様に倣って謝罪を受け入れる。


「「申し訳ない。ありがとう」」

最後に両陛下揃って頭を下げられた。



「両陛下からのご伝達!」

お二方が頭を上げたタイミングで陛下達の到着を告げた使用人が再び声を張り上げる。

先程抜いた『両陛下』と付けたということは『父親と母親』の時間は終わったということを告げているのだろう。

皆、思わず姿勢を正した。


「皆の者、我が愚息が迷惑をかけた。これより当事者の第二王子セドム、共に此度の騒動を起こしたファミー伯爵家令嬢リーナと当主である父親をここに呼びたてる!」

そうハッキリと仰ったのを聞き宰相が扉の衛兵に合図を送る。

その合図を受けて衛兵は扉を大きく開けた。


大きく扉が開かれた先に居たのはもの凄く機嫌の悪そうなセドム王子と、腰に縄を結び付けられたリーナ嬢、そしてファミー伯爵と思しき太ましい男性だった。

それぞれ自分の足で歩いているが縄の先は屈強そうな兵士が握っている。

セドム王子は縄を掛けられていない分なのか両端にピッタリと身軽そうな兵士が付いていた。


私達の声が届きそうな位置まで来ると3人は床に直接座るよう命じられる。

兵を睨みながら座るセドム王子にリーナ。

ファミー伯爵はとても悔しそうに見える。

しかし3人は黙ったまましゃがみ込むように座った。



「これより処罰を言い渡す!」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。