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追放したんでしょ?楽しく暮らしているからほっといて  作者: だましだまし


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16/28

終わりよければ

ディボラ様が出した魔石は実は手に入れた中でも小さい部類だ。

大きいものは男性の握りこぶしくらいある。


「これをどちらで…?オレらでも採れたら嬉しいサイズですぜ!?」

ガナは驚き目を見張っている。

そりゃこんなたおやかな令嬢が最下層でバッタバッタ魔物狩りしてるなんて思わないよね。


「んー…相手の強さとかを見切る方法を教えてくれたら教えちゃう」

もの凄く葛藤してるのが観念したようにもの凄く小声で教えてくれた。

「オレ、雷の魔法をちょーっとだけ仕えるんす。それで自分でもよく分かんねぇけど周りの空気と自分に弱ーい雷帯びさせて纏うと相手の力量が分かるんすよ…」

「気付かなかったわ…」

「静電気より弱いくらいの微々たるもんなんで…」

なるほど、特殊能力に近い特技だ。

これはそうそう使える人間はいないだろう。


「さっ!ディー様の番ですぜ!」

そう言われてディボラ様は一番沢山あった玉子サイズの魔石を取り出した。幾つ持ってきてるんだろ…。

ガナもターナも目を見開いている。

「最下層で魔物を倒してたら沢山手に入ったの」

アゴがガコーンって落ちて口があんぐり開く。

さすが夫婦、息がピッタリだ。


「そそそそそそそんなお強いんすか…?」

「最下層…一度行ったけど死ぬかと思ったのに…」

ま、そうよね。魔物のサイズ、おかしかったし。

ディボラ様の強さもおかしかったけど。


「んー…なんか亀みたいな魔物に少し時間がかかったなーくらいの強さよ?」

「…それ…『惑いの森』の主だなぁ…」

「あの階層…ベヒーモスとかキラーボアとかデカいのがゴロゴロいませんでしたか?」

「魔物の名前は分からないけど大きなカバみたいなのと猪みたいなのは沢山いたわ。あと猿っぽいの。他は大きくないサイズよ?」

あーあ、ガナとターナ、固まっちゃった。


「主を倒すと何か起こるんですか?」

「あー…ちょっと魔物が弱体化する…。昨日調子良く狩れたのは主が倒されてたからだったんだなぁ…」

あの燃やされた亀、あのダンジョンで一番強い魔物だったのか…。

数分で倒されてたけど。

主は一カ月近く経つと復活するらしい。


その後買い物に便利な場所だけでなく、良心的な値段でアイテムを鑑定してくれる場所や安全なアイテム換金所を数カ所案内して地図に印も付けてくれた。


「今日は声をかけてもらえて助かったわ。残りの大銀貨2枚よ」

ディボラ様が料金を渡す時にレリアーナもターナにお礼だと手持ちのあの薬草を全部渡している。

「ディー様のおかげでダンジョンで稼げたしレリー様には薬草まで貰っちまってるし…受け取れやせんよ」

恐縮しっぱなしのガナ。

「正当な報酬だわ。また困ったら助けてね」

笑顔でそう言うディボラ様。

私達も頷くと二人は顔を見合わせ申し訳なさそうに受け取った。

「ありがとうございます!いつでもご用命ください!」

「レリー様とディー様、皆様の為なら可能な限り力を尽くします!」

宿の前で笑顔の二人と別れたあと、こっそり森に向かう最終の馬車に乗りこむ。


森の中の魔道具で暮らしてると知らない二人は最後、馬車に乗り場に近くてサービスが良くキレイだという宿まで案内してくれてたのだ。

「良い人達でしたね…」

しみじみ呟きながら夕暮れの森を進む。

「ガナの能力は雇う価値がありそうですね」

少し寂しさを感じつつサマナの言うことに同意する。


「戻れば、だけどね?」

悪い笑顔のディボラ様。

全員「え!?」って顔になる。

戻りますよね?王様帰る頃に戻りますよね!?

聞きたいけど答えが怖い…そんな様子を隠せない私達の反応を明らかに楽しんでるディボラ様だった。

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