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その後のお話 オクスィピト

いろはに〜で、オクスィピトって結婚してるの?と疑問を持つ方がいるかと思いまして書きました。


かなり気持ち悪いお話になっております。(誰が、とは言いませんが汗)

それをご了承いただける方のみご覧ください。

僕は今、腹の上に乗り上げている人物を見てる。


「え、と。君は確か今日の不寝番の者だね?」

およそ2時間ほど前に挨拶をされたはずだ。確かマリンちゃんと言っていた。

その彼女がなぜ僕をロープで固定しているのか。


「声は出さないでくださいませ。あ、やっぱり出してくださってもいいです。私に襲われて関係を持ったことを広く知らしめましょう」


いやいやいやいやいや!


何なのこれ!?

あ、やめて!下着の中に手、突っ込まないで!

「ま、まままま待ってくれないか!」

な、なななな何が起きてるの!?


「なんでしょう?」

「ほら僕、体力ないからさ、君のこと満足させられないからね、ははは」

情けないけど!言わせんなよ、こんなこと。

僕、君たちの種族と違って、体力ないから頑張れないんだよ。種族は一緒だけど!


「君ほどの美少女なら、他にも引く手 数多あまたでしょうが!」

本当にかわいい金髪美少女だもん。

その美少女が僕の上であれやこれやしようとしてるって、前世の僕なら喜んでいる、絶対。


でも今世の僕はだめだ。

妄想で楽しむだけで充分だ。


何しろこの種族、むっちゃ元気。

男は筋肉隆々で疲れ知らず、戦うのが大好きだ。

同じく女も元気で強い。

少し前の時代までは、女の仕事なんてなかったらしいが、今では兵士や漁師にも女の割合が増えてきている。


そんな中で、僕だけもやしっ子だ。

体力ない。

全ての才能を、頭脳のみに全振りで集中して僕が作られたからだ。

そんな僕が、彼女達とどうやって楽しめるっていうんだ。がっかりさせるだけだろ?


「私はオクスィピト様がいいのです。この国にこれほど儚く美しい方がいるとは思っておりませんでした。私に護らせてください」


あっ、だからね、聞いてる?やめて、ね。

後でいろいろ言われて傷つくのは、僕なんだよ?


「寝ているうちに終わりますよ。お任せくださいませ、全部」


この子、全く聞く気ねえ〜!




☆☆☆



「うまくいったわ、ふふふ」

目尻に涙を浮かべ、気を失ったオクスィピト様を見てニヤリと笑う。


「ちょっとかわいそうだったけど、オクスィピト様を狙ってる人って多いのよね」

この国では珍しく庇護欲を誘う美男子。

獲物は自ら捕まえないと。


この夜這い計画は、なんと重鎮達から発案されたのだ。

オクスィピト様の血筋がここで途絶えてしまっては国の大損失だ、ということらしい。

私はその計画に真っ先に名乗り出た。


そして、その計画に最も邪魔だったのがランディンだ。

オクスィピト様の後ろをくっついて離れないあの男は、最近ではオクスィピト様の入浴後の拭き終わった布を勝手に持ち帰っているらしい。

気持ち悪い。


起床時もオクスィピト様が起きるよりも早く部屋に入り、起床時間まで寝顔を堪能しているそうだ。

気持ち悪い。


まあ、でも。

私は昨日のランディンとのやり取りを思い出した。

「ランディン様も扱いやすいっていうか」


私は『オクスィピト様のお子様はきっとかわいらしいでしょうね』と言っただけだ。

あの男が鼻の下を伸ばしたのを見て、ああ、こいつマジいかれてんなと思ったわ。


ランディンが正気に戻るまでに、なんとか3人ほどお子が欲しい。

考えに考え抜いた私達が出した答えは、オクスィピト様と関係を持ちたいと思っている女性陣を、短期間で毎日送り込もうということだった。


短い期間になんとか3人ほど妊娠したい。


それにしても、今まで私は、子もできないのに他国の人と結婚したいと言う同僚の気持ちがわからなかった。

けれどこの国の男達と違い、他国にはこんなかわいいタイプの男性がいるのだとか。

結婚したいという気持ちになるのもわかるわね。

ああ、楽しかった。


明日はラヴィスの番だ。


次、私の番が回ってきたら、何をして差し上げようかしら。

ああ、待ち遠しいわ。


これが恋する乙女ってことなのね!




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