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侵略世界   作者: INDEX
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過去の日常

三年前・・・










20XX年 科学技術が飛躍的に進歩し、自立型ロボットの開発、VRMMOの実現、宇宙進出などが開発され発展した近未来。そんな時代にまた新たな歴史的瞬間が刻まれようとしている。異世界進出だ。異世界へ渡る技術は実用化され、今日はその御披露目が中央区第一研究所で行われようとしている。しかしこんなビックイベントが行われようとしているのに俺こと黒神 尭斗(くろがみ あきと)は今、学校の教室で自分の席につきながら肘をつき溜息を漏らしていた。


「ハァ〜・・・」


変わらない日常に少しの刺激がすぐそこにあるのになぜこんな無駄ことを・・・と思うとまた溜息が出る。


「ハァ〜・・・」


「おはよう尭斗、そんなに溜息してどうした?」


尭斗が溜息していると幼馴染であり、親友の宮藤 皇那(くどう かみな)声を掛けてきた。


この宮藤 皇那は宮藤財閥の御曹司で生まれながらの勝ち組である。だが金持ち特有の傲りは無く、誰でも平等に接するその姿勢は女子だけでは無く男子にも人気がある。それだけでは無く、運動神経抜群、成績優秀、若手ながら生徒会を務め、性格は明るくしかもイケメンなので出来過ぎている。それに対する俺は家庭はごく普通の一般家庭に生まれ、容姿普通、運動神経まぁまあ、成績そこそこ。宮藤 皇那と比べると萎えてくる。どこかの少女マンガの主人公かぁ!!とツッコミたい衝動に駆られるが小学校からの腐れ縁である俺はもう慣れてしまった。


「ハァ〜・・・」


「おい人の顔見て、溜息するな」


少し萎えてしまった俺の顔見て皇那は訝しげにこちらを見てくる。


「イヤ悪い、少し朝から萎えてしまった」


「大丈夫か?」


「ああ、大丈夫だ。お前こそ大丈夫か?宮藤財閥のお坊ちゃんがこんなところで油売って?」


そう何を隠そうこの宮藤財閥は、中央区第一研究所のスポンサーなのである。


「良いんだよ、そこは姉貴の役割だから」


面倒くさそうに話す皇那。


「で?お前はなんでそんなに溜息ついているんだ?」


「分からないのか?今日がゲートの公開と運用が目の前で見れるだぜ?俺も行きたかったなぁ〜・・・・」


「そんなに良いもんだと思わないけどなぁ・・・」


何言っているんだコイツ?と言いたげな顔する皇那。


「お前マジで言っているのか⁈異世界だぞ!異世界にいけるんだぞ‼︎」


(おいおいマジか?なんでそんなに冷静で居るんだよコイツ。異世界だぞ!獣っ娘やエルフっ娘やその他にもいろいろと・・・・)


余りにも衝撃過ぎて硬直していると誰かがこちらに声をあげて近づいて来る。


「お〜い」


元気で可愛らしい声で近づいてきたのは、もう一人の幼馴染である。白瀬 澪(しろせ みお)だ。


この可愛らしい存在たる白瀬 澪は俺の幼稚園からの幼馴染である。昔から可愛いかったがここ数年で綺麗になった。さらさらの黒い髪ロング、透き通った白い陶器のような肌、目はクリクリで愛らしく、鼻はスッとしている。体型は小柄で、胸も絶壁ではなく朗らかにある。クラスでもアイドル的な存在に位置付けられる白瀬 澪に俺は幼稚園の頃から片想いをしている。そんな澪と俺は幼稚園は一緒だったが小学校の時別れ、中学で再会し、その時に皇那を紹介した。そして現在、高校一年生になり、3人とも同じクラスになったのだった。

「おはよう二人共」


ニッコリと微笑んで挨拶する澪。


「おはよう、澪」


流石はイケメン難なく流すが、対して俺は・・


「おっ、おはようぅ・・」


オドオドしながら答えてしまった。


だって好きな相手に声を掛けられたら焦るじゃないですか?


「フフッ・・朝からどうしたの二人揃って?」


「尭斗がさぁ、異世界、異世界ってうるさいだよ」


「悪りぃかよ」


「ああ、別に良いんじゃない?私もその気持ちわかるよ」


まさか賛成意見が来るとは思わなかったのか皇那は目を見開く。


「だってさぁ異世界だよ。なんか楽しそうと思わない?」


とても楽しそうに言う澪。それを見て、俺と皇那はそんな澪を微笑んだのだった。

「おい!お前ら!席につけ!」


気付いたたらいつのまにか担任が来ており、周りの生徒に席に着くのを促す。


「ホールルームだね。席に着こう」


「そうだな」


澪は皇那に席に着くのを促し、それを芳しく承諾する皇那。俺はその後ろ姿を視野の端にやり、真横の窓から見える空を見たのだった。


今回はキャラクターの登場と説明の会でした。


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