第17話
第17話 気持ちが晴れぬまま
「なあ、もう到着したのにいつまでそのテンションでいるつもりだよ。何があったのかは知らないが二人とも、いつまでも暗い気分でいないでくれよ。俺達が対応に困る。」
「ごめん、健に由紀。この前からこんなテンションなんだ・・。」
「二人が揃いに揃って、そのテンションでいられるとせっかくの旅行が楽しめないじゃない。ほら、二人とも海に行ってテンション上げるわよ!」
健や由紀の言う通り、ずっとこのテンションでいたら、せっかくの旅行が楽しめない。本当はまだ、気持ちが晴れていないが、今は精一杯楽しもうではないか!
「そうだよね。二人の言う通りかもしれない。せっかくの旅行を台無しにするわけにはいかないよね!」
「うん!」
春香もそれに気付いたらしく、元気よく返事した。
「よし、行こう皆!」
「「おー!」」
「ちょっと三人とも、主催者は俺なんだけど!」
・・・・・
てな訳で今回僕達が旅行に来たのは、健の父親が持っている千葉県の別荘で、ここでみんなで一泊二日過ごす事になっている。近くには海があるので、位置的には最高の場所だ。
「さて、荷物も置いたことだし早速海に行きますか!」
「おー!」.
「という事で、男子は外で着替えてね。」
「「外かよ!」」
どうやら女子が着替え中は、家の中に居ることすら禁止らしい。まあ、当たり前かな・・。
「くそー、覗きたかったなー。」
「その瞬間僕が警察を呼ぶけどね。」
ここに約一名の変質者以外は・・。
「誰が変質者だ!」
どうやら彼は人の心を読める変質者らしい。
「だから変質者じゃねえって。」
凄まじき変質者の特殊能力!
「もう良いよ!」
僕は変質者とのくだらないやり取りをしながら着替えを終えて、さっさと海へ向かった。お、客が少ない。これは沢山遊べそうだ。ワクワク。
「お前は本当酷いよな。人を散々変質者と呼んだうえに、全部荷物を持たせるんだもんな。どうかしてるぜ。」
後ろで何か言っているが、それは無視。さて、準備運動でもしようかな。
「しかも無視するのかよ。酷ぇ。」
何て綺麗な青空なんだろう・・。
「だから無視するなー!」
第18話へ続く




