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約束の指きり  作者: りょう
4章 夏休み~第1回ミニデート編〜
17/62

第16話

第16話 謎が解けた先に待っていた悲しみ


それから二日後、僕は最近していなかった部屋の片付けをしていた。

「うわー、懐かしいなこの写真。」

つもりだったが、いつの間にか昔の写真を取り出して眺めていた。

「うわ、幼稚園の時こんなやつ居たよな・・。」

今見ているのは、僕が幼稚園時代の頃のアルバム。どれを見ても懐かしい顔だが、ほとんど覚えていない。しかし、その中に一つだけ目立つ写真があった。ある一人の小さな女の子。これは・・。

「これは・・春香?まさかね・・。いくら似てるからってそれは無いよね・・。」

でも名前も知らないこの子と仲が良かったような気がする。どうしても気になった僕は、母さんに尋ねてみた。その答えは僕の予想を超えるものだった。

「あ、この子?春香ちゃんの事よね。桐島春香。昔隣に住んでいて、あんたも結構遊んでいたのよ。でも、小学校入学前に引っ越してちゃったのよね。これはその後何度か連絡を取りあって分かったことなんだけど、春香ちゃん中学校の入学式前日に交通事故で死んじゃったらしいわよ。本当可哀想よね・・。」

その後何か言っていたが、耳に入っていなかった。でも今の話の中で二つハッキリしている事がある。春香とは小さい頃からの知り合いだった。そして、中学校に入学する前に死んだという事。たったそれだけだが、僕の頭を激しく混乱させた。

(春香は死んでいる・・。なのにどうして僕達は彼女に触れるのだ?そもそもどうして、実体化して僕達の前に現れたんだ?)

でもそれが事実なら、色々と説明できる。なのに、悲しい・・。謎が解けたのに悲しい・・。僕はどうすれば・・。

「ちよっとどこに行くの?あんた、片付けは?」

「ちょっと行きたい所があるから、行ってくる・・。」

僕はこの後、更なる現実を突きつけられてしまう。それはとても悲しい、悲しい現実・・。

・・・・・

それから更に数日後の七月末、僕は大きな荷物を抱えてある駅に来ていた。既に駅前には全員そろっている。

「遅いぞ拓、春香ちゃん。五分遅刻だぞ。」

「ごめん二人とも・・。寝坊した・・。」

「ごめんなさい・・。」

「どうしたんだよ二人とも。折角の旅行なのに、そんなテンションじゃ何も楽しめないぞ。」

「健の言う通りよ。元気だして。」

「うん・・。」

僕は数日前の事をずっと引きずったまま、一泊二日の旅行の日を迎える事になった・・。

第17話へ続く


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