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約束の指きり  作者: りょう
4章 夏休み~第1回ミニデート編〜
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第13話

第13話 二人でミニデート


「え?旅行?私も行って良いの?」

「勿論。春香と僕達はもう立派な友人だからね。」

「やったぁー!」

旅行の事を話すと、春香は無邪気な子供のように大はしゃぎした。ここまで喜んでもらえると、こちらとしても、とても喜ばしい事である。まあ、健が勝手に決めちゃった事だけどね・・。

「私すごく嬉しい。旅行なんて初めてだもん。」

「初めてって今まで一度も行ったことがないの?家族と一緒にとか・・。」

「ううん。一回も行ったことがないよ。」

「そうなんだ・・。」

この事実、あまり聞かない方が良かったのかなぁ・・。僕は少し後悔しながらも話を続ける。

「とりあえず今月末の予定だけど、詳しい事はまた連絡するから。」

「うん、分かった。」

「じゃあ、これからどこか行こうか。」

「え?今から?」

「うん。せっかく時間があるんだし、ちょっとしたデートにでも行かない?」

「うん、行く!」

無邪気な笑顔をこちらに向ける彼女を見て、僕は思わずドキリとしてしまった。やっぱり子供の笑顔は可愛いな。同じ年だけど・・。

「何か今一瞬、心の中で馬鹿にされたような気がするのは気のせい?」

「気のせいだよ。気のせい。僕が春香を子供だなんて思うわけないじゃん。」

「あ、やっぱり馬鹿にしたわね!」

美香が一体何者かは今考えるべきではない事なんだと、僕はそう思った。そんなのは後回しにして、今生きているこの時間を大切にしなきゃいけないんだ。夏休みというこの時間を・・。

「じゃあ行こう、春香ちゃん。」

「どうしてちゃん付け?明らかに私を子供扱いしてるよね?」

「あ、すいません。間違えました。春香様でしたね。」

「何か私の身分が一気に上がった!恥ずかしいからやめてよ。」

「それじゃあ行きましょう。姉御!」

「もう良いわよ!」

こうして僕と春香は、目的地の無いミニデートを始めた。

・・・・

公園近くの喫茶店でのとある会話。

「なあ由紀、ストーカーなんてやめようぜ。すんげえ格好悪いぜ。」

「良いの、拓一人で会いに行くなんて絶対何かあるに違いないんだから。」

「はあ、お前が嫉妬しているのは分かるけど、こんなやり方は絶対変だよな・・。」

「何か言った健?」

「いや何も。」

「あ、二人が動き出した。私達も行くよ。」

「恋する乙女はこれだから、困るよな・・。」

第14話へ続く

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