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その令嬢、武具がよく似合う

リリィは少し離れた場所に置いてあった、スチール製の豪華な折りたたみ椅子に腰を下ろした。

背筋を伸ばし膝の上に手を重ねて座る姿は、まさに令嬢としての品格そのものだ。


彼女の背面の壁際にはいくつもの武具が飾られているにも関わらず、不思議とその佇まいはそこにぴたりと調和していた。


工房の中央ではカイゼルとザムエルが真剣な面持ちで、会話を繰り広げながら視察を行っている。


剣や槍、鎧の継ぎ目、焼き入れの状態など、ひとつひとつに目を光らせるカイゼルの姿にリリィは静かに笑みを深めていた。


(……真面目な方ですわね)



カイゼルは工房内の武具を一通り視察し終えると、職人たちに感謝を伝えてからリリィの元へとゆっくり歩み寄った。


「リリィ嬢、待たせてすまない。俺も馬車に乗らず、君と一緒に歩くことにした」

「それは光栄ですわ。では、ご一緒に」


二人はザムエルたちに軽く会釈をしてから工房をあとにしようとした、その時——室内の最奥にあるドアが激しい音をたてながら開かれた。


「リリィじゃないかぁぁ!!なんで、ザムさんは声をかけてくれなかったんだ!!」


リリィの名前を叫びながら入ってきたのは——胸元まで伸びた赤髪をざっくりと三つ編みにして、片側に垂らした女性だ。彼女の感情に呼応するように、三つ編みの先端がぴょこぴょこと跳ねている。


その女性はリリィに向かって一目散に走りだした。

そしてリリィの手前で膝を曲げ、勢いよく彼女の胸筋に飛びついた。

ラストに出てきた人物はいったい誰なのか…

次回も、お楽しみに

毎日が筋曜日!

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