新神教育
【改訂版】になります!
よろしくお願いいたします!
我輩は、神である。名前はまだ無い。
一つのちゃぶ台に座り互いに笑い合いながら煎餅片手に雑談を交えている二人の老人。
白髭が長い爺は、最近の若者ときたらあーでもないこーでもないと愚痴を話し。
「そうじゃ!そうじゃ!全く弛んどる!」
儂の若い頃なんかはな!と口々に昔話に華をさかせる。
正面に座る爺、新神の白く染まる髪は短くライオンの鬣の様でありボサボサではあるが、決して不潔ではなくある種の威厳を醸し出している。
昔、お嬢様に熊の様だと言われたのが今ではいい思い出である。
二人の表情は、話題と違い明るい。只、言いたいだけである。爺とはそういう人種である。
話は、若者の口から結婚の話といつの間にか変わっていた。つまり話の内容など二人にとってはどうでもいいのだ、後にも先にも何も残らない。
「晩婚が進み、人口が減る一方じゃどうすればよいかの、、、。」
「お嬢様に寄る害虫を排除せねば!されど42才やしな、蝶よ花よと周りに持て囃され気づけばあっという間であったわ」
「「悲しいな」」
少し沈み気味の空気が漂い、同時にため息をつく。そんな空気をどうにかしようと新神が柏手を打ち提案する。
「将棋でも指すかの?」
「しょうぎ?とは何ぞ?」
頭を傾け顎に手をやり、ちっとも可愛くない爺が可愛い仕草で聞き返す。神になったせいなのか怒りが沸く事無く、疑問に返す。
「ボケ防止の遊びじゃ」
短くまとめられた簡素な答えではあるが、興味を引くには十分であった。未知には貪欲に、遊びとあれば尚更である。神々の時間が、悠久であるが故にだ。
簡単にルール説明しながら、手際よく駒を配置させて行く。駒の動ける範囲を、また二歩の様な禁じ手を説明しながら次々と並べる、、、説明が終わる頃には、駒の配置が終わり開始するだけである。
ちなみに、駒と盤は爺が用意した。
<一局目>雑談を交えながら、時に駒の動かし方を聞答し、中盤と差し掛かる頃、、、主神、二歩で敗れる。
<二局目>気をとり直し、勝負はここからぞ!と意気揚々と初める。結果、二歩。
<三局目>爺は、過去を振り返らない生き物である。故に二歩。
<四局目>倒しても倒しても、減らない駒を疑問を持ち、主神が手駒と相手陣地の駒を確認。不正(駒創造)発覚。
結果、ラグナロク(盤返し)に発展。
拗ねる主神を爺が慰めるという、誰得展開を経て、、、、、。
爺達、現実と向き合う。
現実逃避タイム終了である、、、、。
◆
ならばとばかりに主神が、柏手を打ち提案してくる。神々の通例儀式様なものであり、自分が何の神になるのかを決める。
人間界でいう所の学校にあたる様なものだそうだ。本来であればと図を描きだす。いつの間にか黒板の様な物が登場し、指先で微光を出しながら描いている。
神になる為のステップアップ!
人間界で徳を積む。
↓
永眠した後、神の審査を受ける。
↓
転生を行い、神の一部の力を受ける。
↓
神気を得て、伸ばし半神となり。
↓
自神の適正にあった。職を持ち。
↓
極めてようやく一柱前になり。
↓
他界の神の世界で、今一度、神の力を抑え。
↓
暮らし貢献する。他世界の主神に認められる。
↓
初めて主神クラスになる。←今ココ
「ぬしの異常性が分かるか?何個飛ばした!むしろ最初から当て嵌っておらんだろうが!何が秘密部屋じゃ!何がお嬢様ラブじゃ!」
一息で叫ぶ様に矢継ぎ早に、肩を揺らし詰め寄られ主神に、肩をすくめながら答える。
思い出しによる発狂もまた一種の特権である。
「しらんもん、わしゃ悪くないもん!ただ紛れ込んだだけだもん!ぷぃっ」
「まぁ、過ぎたことじゃ。大切なのはこれからじゃ順番が逆になるが、、、」
黒板に指差しながら順番を入れ替えていく。その作業がすぐに終わる。それもそのはず、“自身の適正にあった、、、”より上記全削除!一番上に“初めて主神クラスになる”をドッキング!
以上が!此れからの予定じゃ!
主神クラスになっちゃた。
↓
自神の適正にあった。職を持ち。
(力の使い方を覚え)
↓
極めてようやく一柱前になり。
(他神をボコれる程)
↓
他界の神の世界で、今一度、神の力を抑え。
(顔(喧嘩)を売りまくり)
↓
暮らし貢献する。他世界の主神に認められる。
(神界デビュー)
「で?名前どうする?被って無い様なら本名使えるが?」
「アダムスじゃ、被っとるかの?」
ちょっと待ってくれと声を掛けられ、空を見上げ何かを確認している。すこしして、此方に顔を向ける。
「被って無いみたいだの?ふむ、本名でええじゃろう。」
「わかった、ならそれで頼む!」
了解っと、そう呟きながら紙に何かを記入し、一息付く様子を見せたと同時に体に異変を感じた。
淡い光と共に浮遊感に包まれる。
目を開ける事も出来ない程の光に、辺りを包まれ咄嗟に目を閉じる。
次に感じたのは肌を撫でる様に優しく吹くかぜ、先程の眩しさはもう無く辺りを見渡せば白一面の大地でなく、、、、そこには緑の大地が広がり雲一つ無い青空があった。
◆
なんじゃこれ?何処じゃここ?
ふいに聞き覚えある声が頭に響く。
「どじゃ?良い所じゃろ?儂の世界じゃよ」
その声はどこか明るく、またやっちゃった感を滲み出している。
ふむ、壊そうかの?滅ぼそうかの?と短く生え揃った顎髭を弄りながら少し考える。
「やめとくれー!何年かっかったと思うとる!!後生じゃ!たのむ!!」
友神の慌てた様子に、内心ほくそ笑む。
「でじゃ、なんでいきなり飛ばしたんじゃ!」
それにやや困惑気味に答える。
「い、、いやぁのう?主なら分かるじゃろ?」
「悲しい事に、何と無く分かるわい。ぬし、またやりおったな?」
笑い声が頭に響く、それを聞き痛く無い頭が痛くなる様であり、これからの事を考える。
「とりあえず、その笑い声を肯定と受け取っととくわぃ。」
「いやぁまさか、紙にお前さんの名前を書いたら転送が始まるとは思わんかったわ。」
「あっそう。」
「まぁ、、。あと、お前さんが今から転送するって伝えておったら無意識に弾かれるかもしれんしな。」
後付け感がぱないの、、、、、。
「無事に転送出来てなによりじゃ。」
「それは、、、儂も同感じゃて」
で?何をすればよいかの?さっぱり解らん。職を持つのも、国を起こすのも、ヒールやヒーローを演じる事も出来るだろうが、、、正直面倒じゃわい。
「、、、、、、、と言うことじゃから良しなに頼むぞ?くれぐれも良しなにじゃぞ?」
あっ聞いてなかった。まぁあやつの事じゃ、たいした事でもないじゃろう。
「わかった、わかった。良しなにじゃな。」
「本当に分かっとるんかの?心配じゃわい」
友神の念押しに、やや鬱陶しさを感じつつ。自分の事に置き換え考えたらある程度だが、理解出来ない事もない。
儂の大切な盆栽を預ける様なもんじゃろ。
部下を寄越すから、好きに過ごしてくれと半ば諦めと共にため息混じりに追加の説明があった。
決して、滅ぼさず加担せず栄えさせ輝かせる。
転生者も居れば各種族?がおり、程よいバランスでこの世界は食物連鎖を繰り返し共存している、もちろん、争いもあるしゆっくりではあるが発展もしている。
「結局、ほっとけばよかろう?」
「そうも簡単じゃ無いんじゃよ。」
「なぜじゃ?儂が直接関わらなきゃ良いじゃろ?」
「むぅ〰️、例えばデカイ水槽に金魚を飼うとするじゃろ?その中にブラックバスやサメを入れる。すると金魚は全部喰われしまうし、ブラックバスも喰われしまう。しかし、サメをどうにかすると今度はブラックバスが金魚を喰ってしまう。手を変に加えてしまうと種が滅ぶ。しかも最後に食い物がなくなったらブラックが滅び、水槽は空になる。」
「なるほどの、、、。」
サメは淡水魚じゃ無いんじゃないか?など野暮な事は言わぬが、、、、、言いたい事は伝わった。
「簡単に言うと儂がしたのが、加護により金魚に力を与えたようなもんじゃ。しかしな、サメも知恵を使い数を増やす事に力をいれた。力を獲ても金魚は所詮、金魚。」
「強すぎる力は、破滅を呼ぶとな。」
「そうじゃ。どの種も滅びない為、尽力してくれ。」
間引かねば一つが肥大化するが、膨れれば必ず滅びてしまう。盛者必衰の理じゃな。
なれど儂が加担すれば肥大化する。ならば完全なる中立じゃな。しかし、難しいの、、、、。一つの種族に留まれば愛着が沸くし、力を示せば執着される。ならば敵が増える一方で、今は、味方でもいずれはと、、、、転々と国を渡り歩く姿を見て思う者には、わしゃどう写るかの?
答えは出たの。
「あい、わかった!口出し無用じゃ!」
一応、この世界の主神に断りを入れた所で早速行動開始じゃ!深呼吸し、わしゃ足に力を込め走りだす。
目指すは、新天地じゃ!
読んで下さりありがとうございます!
ちなみに家で可愛いペットを飼っています!
名前は、亀吉です!安直ではありますが日々、飯をねだられます。可愛いです!その内に登場させれればと思います。
亀更新になりますが、引き続き気長に楽しんで下されば幸いであります!




