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秘封倶楽部の天気は現世のち幻想  作者: だみ
第三章 中国陰陽観光 ~ Profit Is Matchmaking
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第三七話 数独を解いてみる

今回は久々に長いです。

 宇宙から帰ってきてから一週間後。あれからあまり外に出ずに色々調べたんだ。買い物はメリーに任せきり。

 あの時の人工衛星はどうやら''はやぶさ''って言うらしい。見つけた中でも最小である小惑星イトカワを見つけてそのままらしいよ。はやぶさの探索はしてないみたい。理由は、はやぶさ行方不明のあと''みらい''が調査して、無事帰ってきたみたいだよ。

 火星にあったあの木は火星探査機''ビリーブィン''が植えてそのままみたい。種類は分からなかったよ。取り敢えず、庭に植えたけど。

 なんで野菜は庭じゃないかって? 陽がなくても育つし、水やりがめんどくさいからだよ。

 それに対して、あの実は天然かどうか分からないからね。後、年代がまだ合成が流行っていない頃だったし。

 そういえば、あの時の空、少しいつもと違ったような……気のせいか。

 拾った石についても色々調べ中だけど、疲れたから、取り合えず私はやる事を済まして息抜きをしようとしたんだけど……。

 私は椅子に座って頭を悩ませたよ。

「ぐぬぬ……難しい」

 息抜きに何してるかって? 数独だよ。所謂、ナンバープレートっていう一人専用数字ゲーム。縦横、枠の中に九マスの空白があって、その中に数字を入れていく。でも適当に入れちゃ駄目なんだよ。縦横、枠の中の九マスに、それぞれ一から九までの数字を一つずつ当てはめなきゃいけないんだよ。正直めんどいから殆ど適当に埋めてるけど。面倒なのに何でやってるかって? ただの興味で手に触れたんだよ。それでやってみたんだけど甘かったよ。

 私は難易度が(★★☆☆☆)の問題の最初に指定された数字を元に頑張っているんだけど……。

「あー! もう分からないっ!」

 頭が吹っ切れたよ。まだ一問目なんだけどね。

 理数系は得意だけど、これは全く関係ないからね……だから、仮に文系が得意だから平仮名で''あ''から''き''でやったとしても、数字でやる事と全く同じ事なんだよ。

「どうしたのよ……数独? また古いものに……」

 メリーは溜め息をついた。

「息抜きにって思ったものが余計、疲れる種になったよ」

「ならやらなくてもいいじゃない」

「いや、それが解けそうで解けないんだよ」

 よくあるよね? 分かる? 読者の皆。なんか解けそう……なんだけど解けないっていうの。まさにそんな感じだよ。

「解いてあげましょうか? 蓮子さん」

 嫌らしいよ、メリーさん。

「いいけど……相当の難問だよ?」

 私は椅子から立ち上がり、メリーに座らせた。

 メリーはシャーペンを持って、私の十個くらいしか埋めていない解き途中の数独をじっと見つめた。そして一分もしない内に手が動き始めた。

「何よ。こんなのも解けないの? 蓮子、本当に頭悪くなった?」

「色々馬鹿にし過ぎだよ、メリー」

「悪かったわね」

「うん。悪い」

 私は普通に頷いた。

「でもあれだけ埋めたらすぐ終わると思うけど」

「えっ? 全部あってたの?」

「全部ってほどじゃないけど……九割くらいは」

 驚いたよ。殆ど適当に埋めたんだけど……。もしかして運だけはいいの? 運だけって言っちゃおかしいけど。

「そうなんだー。意外」

「私もよ」

 取り合えず、適当に答えておいたよ。

 そういえば最近運がいいよね。くじも当たったし、今の数独も……手相占い師の所に行こうかな。

「そういえば、今日何日だっけ?」

「んーっと、七月二十八日だわ」

 カレンダーを見たメリーが言った。

「旅行、まだ行ってないなー」

「はっ!? つい一週間前に行ったじゃない! しかもただで」

 カレンダーに目を向けていたメリーが、あり得ないという感じの顔でこっちを向いてきた。

「それが行った気にならないんだよー。信じらなすぎて」

 普通行かれない所に行ったんだもん。

信じられなくて行った気になれないって事、メリーはない?

 まぁ、メリーは毎日のように行っているからいいね。たまには行きたいな、危険な旅行に。

「そりゃそうだけども! 今お金ないのよ、ヒロシゲに使ったから。今年の夏休みは行かれないわよ」

「えー……」

 どぉしよ。お金、ないってさ。じゃ、何処に行くんだよ。

「ただ……今年、蓮子の運が凄くいいみたいだから……運に賭ける?」

 メリーは一枚のチラシを出した。それを見た私は顔をしかめた。

「それは……メリーも田舎者っぽいね」

「きっと蓮子の田舎病が移ったのよ。どうする? 賭ける?」

 田舎病って……。また田舎っぽい思考だね。本当に移ったのかも。

「んー少し無理があるけど、やる価値はあるかもね」

「決まりね。じゃ、蓮子任せた!」

 メリーが私の肩に手をのせた。ちょっぴり冷や汗をかいた。

「えっ。メリーは行かないの?」

「私、買い出しとかで疲れたし、買っても当たらないわよ。だから宜しくね!」

「ハイ」

 どうやら逃れられないみたい。私は片言で返事をした。そして仕方なく玄関に向かい、仕方なく玄関を出た。そしてある場所に向かおうとした。

 外に出ると、体から出た冷や汗は自然と汗に変わっていた。



人工衛星''みらい''と火星探査機''ビリーブィン''は自己設定なので調べても出てきません。

舞台が未来という事を改めて感じさせるために出しました。

ここでやっと日にちが出てきました。蓮子達がこうちゃんの所に行った日が大体分かるかと思います。


さて、メリーの出したチラシには何が書いてあったのでしょうかね。

次話をお楽しみに(最近のお決まり台詞になってきましたw)。

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