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秘封倶楽部の天気は現世のち幻想  作者: だみ
第三章 中国陰陽観光 ~ Profit Is Matchmaking
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第三八話 色々増えた

 私は外に出ていた。あの場所に向かうためにね。

 昼の空には二ヶ月前からあるオリオン座のベテルギウスの超新星爆発の光が行き届いていた。

 ベテルギウスが超新星爆発を起こしたのは六百四十六年前。結構前だね。この小説を読んでいる時期に爆発してたりしてね。

 ベテルギウスの超新星爆発は最も天文学で注目を浴びていた情報(ニュース)だよ。まさか私達が生きている時代に爆発の光が見られるなんて好都合だよ!

「……うん?」

 そんな空に不可解な白い点が沢山見える。

 星の''爆発''の光だから私の能力は効かないんだけど、やたらと時間が伝わってくる。今は二時五分二十二秒。

 じゃあ、あれは星? そんなはずは……。

 白い星みたいな点が私に時間を伝え続ける。四十六、四十八、四十九……。

 おかしいよ。太陽の光で見えないはずの星が今私の視界に入っている。まさか……。

「あの時のかな?」

 あの時っていうのは、私が一つの流星に襲われた時の事。あの後、''星がより一層に輝いて見える''って言ったでしょ? あれ、気のせいじゃなかったんだ! そして、あの実を植える時も違和感あったけど、あれもか!

 私は歩きながら驚いた。昼でも空を見上げ、星を見たらすぐに時間が分かる! これで時計を持って行かなくても、空さえあれば時間が分かる。

 結構便利なものを手に入れたものだ。やった。

 でも星が見えるのに、月は見えない。月と星は別みたいだね。

 空の中、いつでも月や星があったらメリーにどう言われるかな? ''GPS少女''だなんて言われないかな? それより、気持ち悪いって思われる方が先か。

 そんな事を思いながら暫く上を向いて歩いていたら、目的地の目の前にたどり着いた。行列は……ないね。

「あの……って、早苗じゃん!」

「いらっしゃい……あっ、宇佐見さん! ご無沙汰してます」

 私の目の前には同級生の早苗がいた。まぁ、そこそこの関係だよ。

「またぁ、固いって、早苗は。ためでいこうよ」

「そうですか? あはは」

 早苗は照れ臭く笑った。可愛らしいね。なんとも、大学内の美女ランキングでいい線いってるからね。因みにメリーも結構いいよ。私も最近は調子いいかなってとこ。

「そういうのが固いんだって。でもどうしたの? まさかバイト?」

「はい。ちょっと乏しくなったから稼いでいるんです」

 意外だね。早苗は確か父は俳優で、母は有名雑誌の編集者だっけね。

 そんな金で沢山な感じの早苗が働くなんて、予想外だよ。

「へー。結構金持ちかとも思ったけど……あっ、まさか私に会うために特別やってるとか」

「いえいえいえ! そんな事はないですよ?」

 本当はそうだったりして。最近ここら辺によく当たる占い師が来てるみたいだから、オカルトとか信じる早苗はやってみたのかもね。その結果は''ここでバイトすると会える''だとか。

「そっかー。じゃあ、お仕事させてあげようか」

 思った事を隠して早苗に言った。上手く誤魔化せれているかな?

「あっ、はいっ! いらっしゃいませ」

 なんとか上手くいったみたい。早苗って思った事何でも言っちゃうタイプだから、傷口に塩やら、酢やら、岩塩やらをよく塗り潰すんだよね。そのレベルは教授だけでなく、校長まで倒すくらい。

 さっきも言ったように、結構の美女だから、それもかねて校内で一番の有名人。流石です。

「ばらを……二十枚」

「かしこまりました」

 メリーが''今年は運がいい''って言ってたけど、この運は早苗にかかっていると、改めて思う。

 私は目的の物を買った後、また上を向いて来た道を歩いた。それを不思議そうに見てた早苗が━━

「どうしたのですか? 上を向いて。''飴''でも降ってくるんですか?」

 晴れ渡っているのに''雨''だなんて、とんだ冗談を……。

「''飴''はキャンディの方の''飴''ですよ」

 私は石に躓いて転けそうになった。そっちだったんだ。通りで発音が少し違うわけだ。

「紛らわしいよ!」

「あはは……」

 私は早苗に手を降ってその場を後にした。



 ━━━━



 一週間後。

 あの時、何を買ったかって? 気づいている人は気づいていると思うけど、宝くじだよ。しかも、サマージャンボ。だから少し無理あるんだよ。いくら運がいいとは言っても、宝くじはちょっと……。

 それでも買ったけどね。

 私は待っていたよ。何を? 当選発表だよ。今日が発表日だからね。

 私はスマホを片手にしてじっと見つめていた。

「目が悪くなるわよ」

 メリーが私の視界に入ってきて言う。

「わっ、吃驚するじゃん。止めてよ」

「折角、心配してあげてるのにー」

 心配なんて無用。私は目だけはいいからね。頭もいいけどね。矛盾? 気にしない気にしない。

 私はメリーの言った事を無視して、スマホをじっと見つめ直した。

「んー……あっ、出た出た」

「ちょっとぉ、無視ぃ?」

 メリーが顔を膨らませて言ってきた。メリーこそ、たまにぼーっとして聞いてくれないじゃん。

 いや、そんな事より……。

「当たっ……たーーーーーっ!!!!??」

 私は紙の番号と画面の番号を見比べた。でも見間違えはない。

「えっ? えっ、なに!?」

 メリーが膨らんだ顔から驚きの顔になった。

 私だって……吃驚だよ。何か今年吃驚だらけだな。

「メリー……一等が一枚。二等が四枚もある!!」

「はいぃ!?」

 こんな時、人は夢だと思う。私も人だから、そう思った。夢だと思った時によく自分の頬をつねるでしょ? でもね、私は面白半分でメリーの頬をつねったんだ。

「痛い痛い痛い!! 何よ、蓮子ぉっ!!」

「痛い?」

「痛いに決まってるわよ!! っもう!」

 メリーは私のつねっていた片手を振りほどいた。

「いやー、夢かなって思って。でも自分の顔をつねると痛いでしょ? だからメリーに」

「意味分かんない。そんな事で人の顔をつねるの止めてくれる?」

 メリーは本気で顔が膨らんだ。流石美女ランキング三位。怒った顔も可愛いよ。中身は恐ろしいくらい怖いけど。

「とと取り敢えず! 当たった事が現だって事が分かったよ!」

 正直、頭がパニック状態。ならない方が凄いと思うよ。まさかその人って、ずっと当たっているのかな。

「そうね……これで旅行に行けるわね」

 すっかり忘れてた。

「そっか、それ目的で買ったんだった。何処行こっか。今日何日?」

「今日は……八月の四日」

 もう八月か……早いね。勉強、してないな。する気ないけど。

「今日は広島の原爆記念日かー」

 八月四日。そう。日本に初めて原子爆弾が落ちてきた日。人々は皆知ってるよ。

「そういえばそうね。なら広島観光に行くの?」

「いや。メリー、広島だけじゃお金が有り余っちゃうよ」

 一等は二千万円、二等は十万円だよ。だから合計が二千四十万なんだよ。広島観光だけだと、十万どころか五万も行かないかも。

「だから? どうするのよ」

「中国地方を観光するんだよ」

 中国地方。山陽、山陰地方で成り立つ地方の事。県は、西から、山口県、島根県、広島県、鳥取県、岡山県だよ。

 メリーが少し驚いている。まぁ、無理もないね。普段こんな旅行した事ないんだもん。

「何日間?」

「んー……一県二日で十日間はどう?」

 あまり長引くと夏休み終わっちゃうしね。十日間くらいが丁度いいと思う。

「……まぁ、いいじゃない。いつ行くの?」

「明後日? かな」

「色々あるもんね。いいわよ。余ったお金はどうするの?」

 中国地方観光でも四十万くらいだろうね。後、二千万……改めて壮大な数だと思う。

「冬休みまで取っておく?」

「そうね。冬休みは何処行こうかしら?」

「んー。北海道でスキー!」

「えー……まだ沖縄の方がいいわ」

 人ってなんで旅行に行く時は、北海道か沖縄か首都かなんだろう。自分で言いながらも不思議に思った。目安みたいなものなのかな?

「取り敢えず、明後日ね! よーし、明日は頑張っちゃうよ!」

「そうね」

 私達は笑った。

 今日起こった事が嘘みたい。でも本当の事。

 メリーはこんな感じの事で頭を悩ませてるのかな? そうだったら、大変だね。こんな事が毎日だなんて。

 私はメリーの苦労を感じながら笑った。



夢中で書いてたら長くなりましたw

途中で区切ると歯切れが悪い気がして……たまにはいいですかね?


早苗は咄嗟に出しました。なので今後、出すかもしれませんし、出さないかもしれません。

取り合えず、常識に囚われてはいけませんね!の方ではないです。


蓮子に新たな能力を追加しましたー。星の能力って事は、次は……!?

次回をお楽しみに。

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