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木犀(もくせい)の
木犀の香りがふと、誰かの仕草を思わせることがあります。
視線を逸らし、襟元をそっと隠す——
その行為の裏にある事情は、読む人それぞれの“余白”に委ねています。
そんな一首です。
木犀の
香りを連れて
帰るひと
眇めば逸らし
襟元を隠す夏
【解説】
扉を開けて香る。
わたしの所作に、視線を逸らした彼は襟元に手を当てる仕草。
さて、余白です。
知られるわけにはいかない彼の事情とは。
余白1.
お店で遊んできたのがバレていないかを気にした。
余白2.
浮気がバレていないかを心配した。
余白3.
彼は実はタイムリーパーで、跳んだ先が秋だった。
そのことは超国家的機密のため、
親しい人たちにもバレるわけにはいかなかったのだ。
読んでくださり、ありがとうございました。
あなたの中の“夏”で、自由に読んでいただければ幸いです。




