変化する世界に
「で・・王女の話を聞きたかったのではないのか?」
逆にスエラはカガイに聞いた。
「ああ・・その王女の不思議な能力とは?」
「ふむ・・言葉では言い表しにくい。例えばエバ王女は類稀なる知能にて、あらゆる事を正確に見抜き、又言語を瞬時に解し、見た物全てを記憶する。その者達の言動も覚えておられる。それはエツゴ殿、ユウゴ様も同じだ。それを特殊能力と言うのならば、異能人・つまり、不思議なる凡庸には得難い天性のものとなる。故に、王女もしかり常に先を予言し、又それが適格に起きると言う事と、自らの体が光った」
「体が光る?」
カガイは、少し眼を開けて興味深い顔になった。
「自分が深い瞑想に入った時、その体が光り、その後予言を発するのだ。それは一度や二度では無い。そしてその度にその予言は的中した。やがて塔の上部に光る石、今こちらではユウゴ様が煌石と言う物だと言う事でそれを黒魔人洞内で発見され、そして応用をしている。その光のお陰で夜半に出没していた石灰洞魔人達は現れなくなった。こちらの被害が極端に減ったのだ。そして王女を崇める事になる」
「だが、王女と言うからには王も王妃も居ようが」
「居なかった・・石灰洞魔人に食われたのだ」
「何と・・エツゴ殿は知っているのか?その事を」
「勿論、話した。故に塔は王女様を崇めて、ここをずっと守っていたのだ。だが、あの経験した事も無い巨大な地揺れと、峡谷上流からの鉄砲水によって、塔は相当部分破壊され、マク王女もそこで失った」
「分かった・・」
カガイは、もうそれ以上は聞かなかった。エバもその不思議な能力とは、父エツゴが持っている勘と言うが、それに近いものだと感じたのであった。




