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エメは魔王と宰相に迫られる日々を送っていた。そして、更なるポーション造りに励んでいた。
「新しいポーション出来た!こ、これで…………」
そのポーションを2つポケットに入れるとそのまま宰相の部屋へといった。
こんこんこん。
「宰相さん。」
「ん?なんだ、お前から来るなんて珍しいな。」
「え、と、これ、飲んでください!」
「…………なんのポーションだ?」
「えと、とにかく飲んでくださいね!!」
そういってエメは部屋を後にした。
「おいっ!」
なんのポーションなのだろうか?と、宰相は不思議がった。
☆☆☆☆
次に魔王の元へとエメは行く。
「魔王様。」
「エメ、どうかしたのか?」
「あの、新しいポーションが出来たので!是非!飲んでください!」
ポーションを魔王へと渡す。そして、エメはそれじゃあと走っていった。エメは城からこっそりとでてゆく。これ以上ここにいるのはよくないと思ったからだ。結局魔王か宰相、どちらを選ぶ事も出来なかった。だから、どちらも選ばない。エメが渡したポーションは恋からさめるポーションだったのだ。今頃2人はすっかり元に戻っているはずである。エメを探したりなどしないだろう。街へと急いだ。公園のベンチに座り込む。
「はぁ、まぁーた1人になっちゃった。」
でも、これで2人は仲良しに戻ってくれるはずだとエメは思った。
「ひっく、お嬢ちゃん、お金持ってねーか?」
酔っ払いに絡まれた。
「え、あ、持ってないです。」
「ちょっと俺と遊ばねぇかい?」
「へ?」
無理に手を引いて行こうとされる。
「いやっ!?」
そう叫んだ時だった。酔っ払いが突然燃えた。
「あっつあっち、あああああっ!?」
燃え尽きて灰になる。これは…………
「我を騙すとはよい度胸だな。」
「全くです。私も騙されました。」
「え、ええ?!」
そこにはルアとリーゼがいたのだ。
「ポーションはどうしたか?気になるか?」
「あ、えと、」
「飲まずにここまできた。」
「私もだ。」
「あ、ごめんなさっ!?」
急に魔王に手を掴まれる。
「いっ。」
「何故逃げた?」
「ごめんなさい。でも、私のせいで2人が不和になるのは良くないと思って…………それで」
「それで、このポーションを飲ませようと?」
宰相がポーションを見せる。
「すみません。私にはどちらも選べません!」
魔王の手が離れた。
「…………宰相。」
「はい。魔王様の案に賛成です。」
「え?え?え?」
こ、殺されるの?!エメは恐怖で震えた。
「そなたを」
「お前を」
「「2人の嫁にすることになった!」」
「はい?」




