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世界はついに魔王の手に落ち、魔王は世界征服を成してしまった。にも関わらず世界は平和になった。
「これもそなたのおかげだ。エメ」
「い、いえ、恐縮です。それにしても凄い人気ですよね。ほら、城の下にまで魔王様を称える民が来ています。」
「魔王様ー!」
「魔王様最高ー!」
「いつもありがとうございます!」
これはポーションによる洗脳とかではない。ポーションなしでも民が従うようになってきていたからだ。
「……だが、我が、最も欲しいものはまだ手に入っていない。」
「?なんでしょう?私でお役に立てるなら新作のポーションをお作りいたしますよ?」
「…………ほう、では、永遠にそなたの心を我がものにできるポーションが欲しい。」
「はうっ?!そ、それはちょっと……」
「何故拒む?ポーションなしでは、我を恋愛対象に見れないか?」
「そ、そんな事は……ないですけど」
「では、何故だ?」
「ほ、ほら!お互いの事をよく知らないですし……」
「ふむ、なるほど。」
「ほ、ほら、どこが好きとかないんですか?!」
「…………真面目に仕事をこなす所は評価に値する。」
「なんか上司みたいな評価ですね。」
「……いつも真っ直ぐで優しいそなたが好きだ。」
「え、ええ?!」
「そなたはどこか、我を好きな所はないのか?」
「え…………あ、変なところで優しいとかでしょうか。あと融通が効く所とか、好きですよ。」
「はぁ、そうか。」
「はい!」
「では、デートするか?」
「はい?」




