5-20 シルキーの村
あくる日、さっそくお触れが出て、ネゴの村は、魔族の国でもあり、精霊の国でもある、ということになった。
もともとの名前の、シルキーの村 に、名前を戻す予定らしい。
国境警備以外の軍は引き上げ、村はお祭り騒ぎとなった。
険悪な状態より、みんな笑顔のほうがいいに決まっているので、私達もうれしい。
細かい難しいことは内政の人にまかせて、国中の国境で同じように笑顔になってほしい。
ただし明らかな不法主張はもちろんつっぱねる。
人と人の場合、相手の顔が見えるせいか、主張に折り合いがつく事が多いが、
国と国の場合、国の損は許すまじ、少しでも国益を出そうと、折り合わずに無茶な主張を最後まで貫く事が多い。
まったくやっかいな事である。
そこいらへん、シルブプレに がんばれ と、そっと心の中で言っておく。
ただし違法な武に対しては、倍の武で返すのが、ベリーランド・クオリティー。
無法行為は絶対に許さない。(お嬢様が)
相手が大国であろうと、徹底的に叩き潰す。(お嬢様が)
我がお嬢様は永遠に不滅です。
などとバカな事を考えながら、私達はお祭りの村に繰り出した。
広場に櫓が建てられ、まわりを村人が踊っている。
屋台もたくさん出ていたので、さっそくお嬢様にねだられた。
クランベールとお嬢様がフェアリーコットンという菓子を分け合って食べている。
わた菓子じゃん。
ポップコーンもあるな。
ドロシーはたこ焼きをほおばって、幸せそうだ。
ルカはたい焼きを買っている。
ルカさん、ひとつ、いただけませんか?
うげ。 たい焼きの中身が、魚フライだとは。
櫓の上には太鼓が鳴っており、こぶしを利かせて誰かが歌っている。
シルキー音頭というらしい。
ジャックが輪に入って一緒に踊っている。
振り付けが完璧だ。 やっぱり精霊の国の住民だったんだ。
喧騒につられてか、妖精たちも広場に寄ってきた。
踊りの輪の上空で、フェアリーダンスを踊っている。
キラキラ光る粉が降っている。
夜だったらもっと綺麗だったろうな。
やきそばにフライドポテトにりんごあめ。
お嬢様たちはおやつを食べすぎた。
夕ご飯はきっとおなかに入らないだろう。
寝かしつけたら、大人たちでご馳走を食べることにしよう。
そうしよう。




