5-4 イーブ温泉
目的地はあるけど、急ぐ旅じゃないので、寄り道もするよ。
近くに温泉があるので、行ってみることにした。
「おんせんとは なんじゃ?」
「ニャー(火山の力でできるお湯を溜めたお風呂です。 大きくて体に良くて気持ちいいですよ)」
「ベアトリス様、いっしょに入りましょうね♪」
なぜかクランベールが一番喜んでいる。
えっ? もしかして?
これって、うわさの温泉回?
いやいやアニメでは定番でも、異世界ものでは聞いたことないよ?
定石にとらわれない?
言ってることはかっこいいけど、ただの温泉回だよ?
はあ、まあいいか、みんなと温泉に入ろう。
は?
いえいえ、執事としてお嬢様のお背中をお流しすることは当然ですが?
あ、大丈夫です、猫ですから。
いやいや、都合がいいわけじゃなくてですね、猫の魔族にしたのは神様なので、文句は神様に言ってください。
私はみんなと温泉に入ります。 どやぁ
イーブ温泉に着いた。
ではみなさん、お風呂に入ってゆっくりしましょう。
はい、お嬢様のお世話がありますので。
え? クランベール様がしてくださる?
え? ドロシーさんも手伝ってくれる?
え? とにかく一緒はダメ?
わかりました。
なにか誤解があるけど仕方ない、周辺の警護をしておこう。
火山は地中の魔素溜まりと繋がっていて、火山周辺には比較的魔物が多い。
なので温泉も絶対安全とはいえないのです。
「きゃあああ!」
言わんこっちゃない。
魔物はどこですか?
急いで浴場に飛び込んだ。
「きゃあああ!」




