4-2 魔の森3
朝ご飯のあと、アルが魔王城の近くの森まで馬車ごと瞬間移動した。
お城を見るのも久しぶりだ。
でもちょっと待って、もう旅行は終わり?
もっと遊びたかったのに。
そうだ、魔王になってから遊びに行こうっと。
アルがお城を透視して、敵ばかりだと言った。
そしてメテオで壊していいと言った。
いいの? ホントに? 後で文句を言っても知らないよ?
私が ”メテオ”、アルは ”猫座流星群” を唱えた。
大きな星や小さな星が降り注ぎ。お城がドッカンドッカン壊れていく。
めっちゃ楽しい♪
ねえ、もう1回やっていい? やっていい? やた♪ メテオ!
お城は木っ端微塵になった。
ああ、おもしろかった。
お城の中のシールドを張れた人たちが、こちらに気付いて飛んで来た。
さすが大人、空飛べるんだなあ。 すごいなあ。
ん? なにか文句を言っているような。
知らん。 アルがいいって言ったんだから、文句はアルへどうぞ。
そのうちの誰かが魔法を撃ってきたが、現在反射モードになっているので、撃った本人に魔法が返ってダメージを受けていた。
自業自得。 天にツバを吐くものは、自分に返る。
ほかにも何人か魔法を撃ってきた。
みんな自分に返ってダメージを受けている。
どうして見て学習しないの?
おバカなの?
おバカなのね。
しばらく魔力吸収モードにしてどんどん攻撃させた。
頃合を見て、倍の魔力での反射モードにした。
みんな自分の魔法でやられて穴ぼこになっていく。
いい気味だ。 ケケケ
魔法が無理と知るとみんな剣で突撃してきた。
剣はアルにおまかせしておく。
ふむ、ちょっと人数が多いかな。
助太刀するか、爆裂。
びっくりした。 連鎖爆裂が使えるようになっていた。
ちょっとだけのつもりが、爆裂の破片を受けた人も爆裂して、アル以外全員爆裂した。
わざとじゃないのよ?
アルのジト目が痛い。




