3-13 白亜の塔6
だがオレはただの魔族ではなかった。 魔族であり転生者だ。
だから光魔法は使えないが、実は光魔法系統の技を持っている。
「ニャー(ユニークスキル”光猫”)」
たくさんの光る猫が現れ、マジックホロウナイトゴーレムたちの周りをぐるぐる回り、まぶしい光とともに2体のモンスターを浄化した。
「おみごとです、アルフレッド。 あなたにならばベアトリスを任せてもいいでしょう。」
はい。 もう執事を任されていますが。
急いで隅に馬車を出し、お嬢様を呼び出した。
「ニャー(お嬢様、現在塔の最上階のボス部屋なのですが、そちらにお嬢様のお母上様がいらっしゃいました。 どうかお出でくださいませ)」
「おかあさまじゃと? どうしてこんなところにおかあさまがいるのじゃ?」
「ニャー(それもご一緒に拝聴しようと思います)」
アルからまさかのお母様宣言。
わけがわからないまま馬車を降りるとそこは王の間で、お母様がいた。
初めて会うがわかる。 お母様だ。 涙がこみ上げる。
「大きくなりましたね、ベアトリス。」
「おかあさま!」
思わず駆け寄るが、お母様に止められる。 そこは子供力を発揮して無理矢理近づいてお母様に抱きつく。
抱きつけない。 すり抜けた?
「私はもうこの世に生きていないのです。」
言ってる意味がわからない。 ここにいるのに?
「私のかわいいベアトリス、あなたが私の子供たちの中で一番です。」
「一番でこの塔を攻略しました。 ここは試練の塔。 魔王になる試練の塔。」
「あなたは魔王になれる力を見せました。 ほかの兄弟に負けることはないでしょう。」
「私は倒れた後も魔王様から権利を預かり、ここで子供達が来るのを待っていました。」
「あなたに魔王の冠を預けます。 これと対峙するとき、古き冠は消えるでしょう。」
「ベアトリス、次期魔王になりなさい。」
「私の子供から次期魔王が選ばれたことをうれしく思います。」
「ほかの塔はこの瞬間、崩れ去ります。」
「私の思いは果たされました。 幸せのうちに消え去ります。」
「私のかわいいベアトリス、ありがとう。」
私のほっぺにキスをする仕草をしてお母様が消えた。
いつの間にか頭に冠が載っていた。
そんなことよりやっと会えたお母様がもう消えてしまった。
お母様!




