3-12 白亜の塔5 (※イラストあり)
しばらく休憩したら魔力が回復した。
緊急時以外は、魔族は魔力ポーションを使わない。
理由? 格好悪いからだ。 あれは(魔族の)子供の飲みものだ。
馬車を空間ごと収納袋に入れて収納した。
早速ダンジョン攻略を再開だ。
と思ったら、また5階まで下るコース。
このダンジョンの製作者は根性がひん曲がっている。
おまけに次のモンスターは性質が悪い。
お嬢様そっくりに擬態している。
オレがお嬢様をお間違えするわけがないだろう。
火+闇魔法で爆散させる。
塵も残さない。
ちょっと腹が立ってきた。
ここから本気出す。
敵の魔力を使って敵を爆散させて蒸発させる。
この爆散は物理と精神の両方なので、実体があろうがなかろうが関係ない。
集合的無意識からアプローチするので、魔法防御壁などおかまいなし。
お嬢様のお姿を汚した己の不敬を悔やむがよい。
エンペラー級モンスター、同じ能力を持つ自分×3、魔王様の分身? を次々ぶっ潰し、とうとう最上層までやってきた。
ラスボスもこのまま一気に潰す!
そう決めて扉を開けると、そこは真っ白い王の間で、椅子に腰掛けていた女性がこう言った。
「よくここまで来ましたね、アルフレッド。 私はヴィクトリア、ベアトリスの母です。」
魔力の波動でわかる。 本物だ。 この女性はお嬢様のお母上様だ。 つまり魔王妃様だ。
一気に熱が冷め、急ぎ敬服する。
「アルフレッドと申します。 ベアトリスお嬢様の執事をさせていただいております。 今すぐお嬢様をお呼び致します。」
「いえ、まだよ。 まだ最後の試練が残っています。 アルフレッド、この者たちを倒して見せなさい。」
ヴィクトリア様の両脇から2体の全身甲冑のナイトが前に出てきた。
ラスボスにしては?と思ったが、どうやら実体がなく、魔法も効かず、意識もない、ホロウマジックナイトゴーレムのようだ。
物理無効、魔法無効、独立したゴーレムなので共通無意識もない、つまり攻撃手段がない。
しかしホロウである以上、光魔法に弱いはず。
だが魔族は光魔法が使えない。
どうする。




