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2-10  オーキ高原2


翌日はドロシーに御者をしてもらって馬車を進めていた。


周りには岩場が増え、道が細くなってきた。


小さなモンスターに混じって大きなトカゲのモンスターもいるようだ。


まあ、それはいい。


ここからではまだ見えないほど先だが、進路上にある馬車がうざい。


馬車が脱輪して困っている商人のふりをした盗賊団だ。


仲間が近くに隠れている。


襲われる前に盗賊だと納得してもらう説明をするのは面倒だ。


蹴散らすことは簡単だが、わざわざ襲われに行くのも面倒だ。


ここは近づく前にモンスターに襲ってもらって排除しよう。


盗賊団のそばにモンスターたちを転移させた。


おお、パニックになっている。


「アル様、なにか楽しいことでも思い出されましたか?」


「ニャー(旅の平穏を喜んでいるのです)」


「アル。」


「ニャー(ここに)」


「このばしゃのたびにもあきたのじゃ。」


平穏は終わった。


「ニャー(かしこまりました)」


「ニャー(クランベール様、ドロシーさん、お聞きください)」


「ニャー(これは我が男爵家に代々伝わる秘宝、転移石です。 これだけは肌身離さず持っていました)」


こんなこともあろうかと拾っておいた人魚の魔石が役に立った。


「ニャー(少しずつ溜めていた魔力がいっぱいになったので、今からオーミの街へ転移しようと思います)」


「そんなことができるんですか?」


「ニャー(実際にご覧になってご確認ください)」


馬車ごとオーミの街の近くへと転移した。


こんなこともあろうかと、使い魔を飛ばして街の場所を確認していたのだ。


興奮するふたりを後ろに押し込み、御者台に座って街の門の入口の列の最後尾につけた。


「アル。」


「ニャー(はい)」


「ならぶのはいやじゃ。」


「ニャー(かしこまりました)」


さあ、次はどう言ってふたりを誤魔化そうか。


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