6-17 バジス湖4
ぷんぷん。 みんな笑うなんてひどいのです!
ハトってかわいいじゃないですか! 好きです! ハト!
あ、猫先生は笑っていないのです。 なにかぶつぶつ言っていますが。
「ニャー(コマンド ”扉オープン”・・・なるほど)」
「ニャー(・・・わかりました。 この魔法はかなり特殊な魔法のようです。 いろいろ応用できるかなり便利な魔法です。 ただ、今現在、ベルさんが空を飛ぶのは無理です)」
がーん。 飛べないのです? ショックなのです。 飛べない狼は、ただの狼なのです。
「ニャー(ただし、がんばって魔法のレベルを上げれば、飛ぶこともできるでしょう)」
「わん(とべるのです?)」
「ニャー(見本をお見せします。 コマンド ”扉オープン”)」
猫先生の背中に両開きの窓が現れて開いて、圧縮空気が噴射され、遠くに飛んでいきました。
あっけにとられて見ていると、今度は背中から炎を吹き出して、反対側に飛んでいきました。
ゴマ粒ほど小さくなると、今度はバタバタいいながら こちらに近づいてきます。
よく見ると背中の窓から機械が出ていて、その上に大きなプロペラが回って、後ろに小さなプロペラが回っています。
ゆっくり馬車に着陸して、機械が吸い込まれて、窓が閉まって消えました。
無理です。 こんなのできるわけないです。 難易度高すぎです。 高杉くんです。
「ニャー(と、このように、飛べなくはないので、ちょっとずつ魔法のレベルを 上げていきましょう)」
いつか出来る日がくるのでしょうか? 想像できませんが。
「ニャー(まあ 飛ぶ のは本来のこの魔法の使い方から外れています。 一番簡単なのは ハト を出したように、なにかを出す魔法ですね)」
ハトならきっと得意です。
「ニャー(コマンド ”扉オープン”)」
猫先生のおなかの扉が開いて、ファイアボール が飛んでいきました。
「ニャー(まずはこれを練習しましょう)」
ファイアボール! 魔法使いの使う 火の玉 の魔法! あれが私にも撃てるのです?
「わん(”とびらオープン”!)」
一瞬 火が見えましたが、すぐ消えました。 しゅん
「ニャー(イメージが足りません。 もっと火の玉を思ってもう一度)」
ええと、火の玉、火の玉、火の玉。
「わん(”とびらオープン”!)」
小さな火の玉が飛んで出て、しばらく飛んだ後、湖に落ちて消えました。




