番外編元侯爵夫人とその娘ローデシアのその後
主人公が知らないその後の話です。
ここは何処かしら?リスナーズ王国のフランチャー公爵家に居たはずなのに?おかしい寒いわ。
「寒いわ。ここは何処なの?」
先程まで寝心地の良いベッドに居たはずよ。眠たげな目を開いて周りを見たわ。声も出ないほど驚いたわ。
「私を騙した君を許すはずないだろう。これから死ぬ迄苦しむといい」
怖い顔でシャルが言うわ。あんなに私に優しかったのどうして?
「シャル!どう言うこと!私を愛してるのでしょう!」
嘘よ!シャルが私を騙すなんて嘘だわ!
「くくく、憎くて殺したいくらいね!大丈夫、君の娘ローデシアも一緒にいるひとりではないからいいだろう」
横を見ると生まれてすぐに捨てた娘が横で眠ってる。旦那様がいない時にできた子で偽れなかったから捨てたのに。おかしい?皇帝の後宮に入れられたはずなのに。
「ローデシア?皇帝の後宮に入れられたと聞いているわ」
シャルが残忍な顔をしながら私を見てる。信じられないわ!
「表向きはね。君のもうひとりの優しい娘を傷付けない配慮だからね。君に良く似た元陛下の娘は許されないよ」
旦那様の子供のシルビィアは大切にされていると?ミランダ王妃ね!こんな悪趣味なこと考えたの!
「私は悪くないわ。好きなことをしただけよ」
私だけ批難するのは酷いわ!陛下が変わったら良いと言ってくれたのよ!
「そうだな、君は何も考えてないだろうな。だが、私を裏切り息子を私から取り上げた!許せる訳ない!」
シャルより旦那様の方が良かったのですもの。仕方ないと思うわ。
「この地下で奴隷達と一緒に暮らすがいい。美しさなど役に立たないぞ。皆目が見えない者達だからな」
「嫌!いやああああーっ!出してシャル!暗くてジメジメしたとこは嫌!」
憎々しげにこちらを見るシャルは出してくれそうもない。……どうしてこんな事に。
「…ここは?」
ローデシアが目を覚ました。周りを見て怯えてるわ。
「目を覚ましたな。喜べこの場所から死ぬ迄出られない」
よく見ると周りに見える鉄格子、足が重いとしたを見ると足枷もはまってる。
「いやあああああーっ!外して!出して!私は悪くないわ!」
「親娘揃って性悪な者だ!もう、生きている間に会う事はない。さよならだ」
「待って!シャル!出して!私は悪くないのよ!」
最後まで自分のした事が原因だと露ほども思ってない。悪びれない女だ。親娘良く似ている。男をとことんダメにする悪女だった。私の復讐は彼女が死ぬ迄終わらない。簡単に死なないようにして苦しませたい。自分の罪を分かるまで。