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 第二王女シエロは、十七になることなく亡くなった。

 そう公表された数年後。オルキデアの王城に、一通の手紙が届けられた。差出人の名はない。

「これは……」

 国王陛下へ、と書かれた宛名は、見覚えのある字だ。

 慌てて封を切った王は、中に入った手紙をむさぼり読む。



『お父様、お母様、お兄様方。いかがお過ごしですか?

 こちらの生活は慣れないことばかりですが、困っていると誰かが助けてくれます。水汲み、掃除、洗濯、料理。やっと、小さな子供より上手にできるようになりました。最近は、料理をおいしいと褒めてもらえるんですよ。

 いつか、お父様方にも、私の作った料理を食べてもらえたら、と思っています。

 あ、それから、女の子が生まれました。カイダに似た、可愛い子です。昨日、初めて歩きました。どうしても聞いて欲しくて、迷惑を考えずに手紙を書いています。

 どうか、家族みんなで読んでくれますように。


   私は今、とても幸せです                     シエロ』

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