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第25話 ゲーム

「ふう、帰りましたね」


「そうですね。ジンカ帝王が俺達を救ってくれたのは確かですけど威圧感がすごいですからね」


「ええ」


 それから俺たちは館に戻った。その後、俺達はジンカ帝王がいなくなったことが知れればブリッツの再侵攻があるかもしれないと考え各自それに備えようということになった。

そして、俺とウノンの担当は食料集めだ。


「ミハマ、30分でどっちのほうが多くのカプロミボアを狩れるか勝負しないか? 」


「おお、それはいいな。やろう」


「それじゃあ、30分後にここで会おう」




「よし、やるか」


《ああ、軽くなら我の力を使えるぞ。先ほどの帝王軍のおかげで全く力を使わずに済んだからな》


「我が盟友の力をこの足に!おお、この感覚久しぶりだな」


 俺はまがまがしいオーラを纏った自分の足を見て、カプロミボアを探しに走り出した。





「これで4匹か」


《いまでちょうど27分くらいだ。追加が見込めるかどうかは怪しいが30分でこれなら十分だろう》


 そう、30分で4匹なんて少ないと思うかもしれないがそんなことはない。倒したカプロミボアをそこに放置していくわけにはいかないから俺は今倒した4体、総量80キロにも及ぶ荷物を肩に乗せ歩いていた。本当にティポタの力がなかったらこんな化け物じみた行動はできなかっただろう。


《おい、ミハマ!あそこにカプロミボアがいるぞ》


「よし、最後に1体追加だっ」


 俺は荷物を降ろし獲物を目指して突っ込んでいくとその奥からウノンが走ってくるのが見えた、が俺よりも獲物から遠い。


「悪いな、ウノン!これは俺の獲物だ」


「いいえ、このカプロミボアは私のよ」


 そうはいっても距離の差は埋まらない。どう考えても俺のほうが早いと思った俺は迂闊だった。走る俺を止めたのはさっきまでセイウスを守っていた光の壁だった。


「結界か!?まさかそんな使い方があったとは」


《ミハマ、跳べ》


 はっと空を見ると光の壁は5メートルほどの高さで途切れていた。俺が地を蹴るとすぐさま身体がぐんと浮かんだ。一瞬で光の壁が途切れたところまで跳んだ俺は途切れた壁をつかみ、今度は一気に急降下をした。


「ッ間に合って!! 」








「私の負けか……」


「だけど、本当に最後の1匹の差だった。いい勝負だった」


「ああ、だがほんの一週間前には戦い方を教えて民からするとな、悔しいんだ」


「セイウスを守るのに結界を張って力を使ってたんだ。また、万全の状態で勝負しよう」


「そうだな」


 本当に最後のカプロミボア争奪戦はどっちのものになっててもおかしくなかった。ほんのコンマ数秒早く俺の剣が身を貫いただけだった。ティポタですら見逃した戦いは俺の剣にウノンの剣が乗っかていたことで決着がついた。その後、狩ったカプロミボアの数を比べると俺が5匹、ウノンが4匹だった。そして今、冒険者ギルドに仕留めた獲物を納品しに行っている。


「はい確かに納品いただきました。ありがとうございます。在庫が全く足りてないのですごく助かります。それでは、こちらが報酬の代金です」


「いや、それは大丈夫です。俺はウスカンさんところで十分すぎるほどの生活をさせてもらってるので」


「私も」


「……そうですか。なんのお礼もできず本当に申し訳ございません。このセイウスを守ってもらっているのに私は何も返せない」


「そんなことないですよ。国民がいなくちゃ国は成り立ちませんから。じゃあその代金でほかの冒険者の人たちにお酒でもおごってあげてください」


「わかりました」


 ギルドを出た俺はかっこつけすぎたのではないかと恥辱の念にさいなまれながら俺達は館へ帰宅した。帰る最中ウノンは恥ずかしいというよりうれしそうな顔をしていたが、俺には自分の中で渦巻く恥ずかしさを押さえつけるだけで精一杯でなんでなのかは聞けなかった。

今回はいつもよりさらに短めになってしまったのですが、次の話をできるだけ早く投稿するのでお許しください。

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