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第20.5話 魔六角陣の秘密

 今回は魔六角陣に関して書きますが、何かしら魔六角陣の図を横において読むことをお勧めします。本当は何とかして話の中で表現したかったのですができませんでした。(もし、こうしたら表せるよなどのアドバイスがありましたら教えてください)

 また、今回の内容はいつもより少し難しく感じる人もいるかもしれません。ですが、全力でかみ砕いて解説するつもりなのでぜひお付き合いください。

 ここがわからないから詳しく教えてほしい、ここ間違ってるのでは?というところがあったらコメントしてください。修正します。


 それでは大変お待たせしました。どうぞお楽しみください。

 皆さん、まず最初に魔六角陣とはなんだかわかりますか?

 これは、前回お話しした魔方陣をアレンジしたようなものです。元の魔方陣では正方形が3×3個4×4個のように並んでいましたが、魔六角陣では正六角形が並んでいます。また、ただの魔方陣では1列にあるマスは


   a | b | c   ←

   ー  ー  ー

   d | e | f   ←

   ー  ー  ー

   g | h | i    ←


   ↑  ↑   ↑   ↖


どこの列も3マスずつであることがわかりますね。ですが、魔六角陣では1列が3マスのものもあれば4マスのものもあります。

 こんな特徴のある魔六角陣ですが1からマスの数までの整数を順に入れていく場合には魔六角陣の辺(つまり一番マスの数が少ない外周の6角形のうちの一つの辺)のマスの数が1または3の時にしか作ることができないのです。


 それでは、頑張って証明していきましょう!


 まずは方針を確認しましょう

①辺のマスの数がn(自然数)個の時に魔六角陣は何マスの正六角形でできているのかを求める

 ↑

魔方陣だったらn×n

例えばn=3なら3×3で9マスになる。つまり上のような式を求めたい。


②辺のマスがnの時に全部のマス目の合計はいくつかを求める。

 ↑

これは少し簡単。1~全部のマス目の数、までの整数を埋めるから1~①で求めた数、までの整数をすべて足し合わせる。


③②で求めた数を列の数で割って魔法数を求める


④そうすることで証明完了に!?


ここから詳しく数式を出して証明の過程を見ていきます!


①辺のマス目の数をnとします。そうすると

魔六角陣のマスの数=1+6×{1+2+3+......+(n-1)}


            n-1

         =1+6 Σ k

k=1


n(n-1)

         =1+6ーーー

            2


         =3n×n-3n+1



まるで訳が分かりませんね。それでは上から順にみていきましょう。


まず、魔六角陣を見てマスの数を数えてみると

         魔六角陣辺が1マスだと 1マス

               ↓+6(6×1)

         2マスだと 7マス

               ↓+12(6×2)

         3マスだと 19マス

               ↓+18(6×3)

         4マスだと 37マス


これを見ればわかるように辺のマスが増えるごとに6×(1,2,3......)ずつ増えているので元の数字1に6×1、6×2のようにたしていく。


次の式には Σ 知らない記号がありますね。

この記号上とか下にも数字がついてるしなんだか難しそうだと思った人、多いかもしれませんが意外と簡単です


 n

m Σ k

k=1


この式がどんな意味かというとkに1からnまでの順番に入れていって、それをすべて足し合わせて最後にm倍してくださいねというものです。つまりn=3の時には


 3

1 Σ k = 1+2+3 = 6

k=1


になります。

ここで魔六角陣のマスの数は1に6×1、6×2のようにたしていくということを思い出しましょう


n-1

6 Σ k +1

k=1


となります。本当にこうなるの?と思ったらとりあえず適当な数を入れて計算してみましょう。n=3でやってみましょう

  

  3-1         2

6 Σ k +1 = 6 Σ k +1 = (6×1)+(6×2)+1 = 19

k=1 k=1


になりました。もし気になったらほかのnでもやってみてください。




さあ次の式急にΣが消えてしまいました。


n(n-1)

=1+6ーーー

    2


さあ、ここで下の式を考えてみると1から4までを順番にたしているわけで



4

Σ k

k=1


〇〇

☆☆☆

☆☆☆☆


のようになります。これは


〇☆☆☆☆

〇〇☆☆☆


このように表すことで足し算の形から掛け算の形にできます。そこから


n n×(n+1)

Σ k = ーーー

k=1     2


と表せます。なので、


n-1   n-1×(n-1+1)

6 Σ k +1 =6×ーーーーーー +1 =3×(n-1)×n+1 =3n×n-3n+1

k=1       2


になりました。これで辺がいくつの時でもnにそのマス数を入れることで求めることができるようになりました。


それでは次は辺がnマスの時にすべてのマスの数の合計がいくつかを求めます。今回もとりあえず式の全貌をまず見てみましょう

            3n×n-3n+1

すべてのマスの数の合計=   Σ k

              k=1

            (3n×n-3n+1)×(3n×n-3n+1+1)

           =ーーーーーーーーーーーーー

                   2

            9n×n×n×n-18n×n×n+18n×n-9n+2

           =ーーーーーーーーーーーーーーー

                   2


まず一番最初の式ですがこれはさっきやりましたね!

すべてのマスの数の合計は魔方陣の定義にも合った通り1からマスの数までの整数すべて足し合わせたものになりますから簡単ですね。


次の式もさっきやった次の式のnのところが3n×n-3n+1に変わっただけなので入れるとあのような式になります。


n n×(n+1)

Σ k = ーーー

k=1     2


最期の式は分子(分数の上側)の部分の計算が少し大変だと思いますが、ここは粘り強くひとつづつ計算しましょう。


(3n×n-3n+1)×(3n×n-3n+1+1)

=(3n×n)×(3n×n-3n+2)+(3n×n)×(3n×n-3n+1+1)+(3n×n-3n+2)

=9n×n×n×n-18n×n×n+18n×n-9n+2


ここまでくればあと一息です。次は1列の数の合計を求めていきましょう。

1列の数の合計はすべてのマスの合計を列の数で割れば求めることができます。例えば3×3の魔方陣ではマス目の総和が45なので


45÷3=15


1列のマスの和は15とわかります。

ここで、魔六角陣の列の数は2n-1なので1列の数の合計(Aと置く)は


    9n×n×n×n-18n×n×n+18n×n-9n+2

  A=ーーーーーーーーーーーーーーーーー

          2×(2n-1)


                 5

32A=72n×n×n-108n×n+90n-27+ーーー

                2n-1


それではまた式を詳しく見ていきましょう。

最初の式は最初に言ったとおりに分母(分数の下側)に2n-1をかけた形です。

次の式では右と左両方に32をかけて、計算するとこのようになります。


ここで最後の式をよく見てください。左側にあるAも右側のnも整数なのです。つまり、左側の32nは整数なので右側の答えも整数の必要があります。72n×n×n-108n×n+90n-27の部分はnが整数なので整数になるので分数の部分が整数であれば右側の答えは整数になるということがわかります。

5

ーーー

2n-1


が整数になるのは

5      5

ー または ー

1      5


より


2n-1=1 or 5


よってn=1,3つまり辺が1または3の時にしか魔六角陣は成立しない          (証明完了)


 長い長い証明お疲れさまでした。

 難しすぎてわかんなかったところがあるかもしれませんが質問するなりもう一度今回の内容を復習してみてください。

 たとえわからんとなってしまっても本編を読み進める分には問題ないですし、細かい計算がわからなくても証明の道筋がわかるだけでも違うので安心してください。


それでは、また次の話で!

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