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第120話 ワータイガー戦

 主人公は、タマーラとラーレのレベリングをしています。

 そこでトラブルが起こる様です。

 感知スキルの探索技能による感知の魔力により周りの状況を把握。


 感知の魔力には、挑発も乗せて、おびき寄せたい魔物に気が付いてもらい誘き寄せる。


 そんな感知の魔力は、通常は分かりにくいモノだけど、分かる奴には分かるので、感知スキルに逆探知され辛くしてと指示の上、偽装スキルの隠形を掛けて認識される事を避けている。


 更に、二人には分からないだろうと、仮装スキルの埋没までかけてある。


 それで、街道からそれ程離れていないこの辺なら安全だろうと思っていたんだけど。


 感知の魔力内に突然現れる魔物。


 『聖魔障壁、全てを通すな』と念じ、二人と二匹に襲い掛かった魔物から二人と二匹を守る。


 更に『韋駄天の加護 ON』と念じ、デフォルト設定になっている俊敏プラス1000の効果を発生。


 その直後に火槍を8つ発生させて撃ち込み、剣を掲げて人型の魔物に襲い掛かる。


 すると、聖魔障壁への攻撃をしつつ、咆哮を上げる。


 それで火槍が、掻き消される。


 長距離攻撃は防がれるのかよ。


 いや。


 二人と二匹を守った聖魔障壁を掻き消されなくてよかった。


 ああ。


 障壁系の魔法には、そこまで効果がないのか。


 効果はあるけど、俺の意識を呼んで強度を上げてあるからなのか。


 発生させたものを短時間維持するタイプの火槍と、長期間発生させ続ける効果を持つ聖魔障壁の性質の違いと言う話だったか。


 【遠隔地に張る聖魔障壁の場合、聖魔障障壁自体に張り続ける為の魔力をある程度持たせている事と、聖魔障壁に魔力を供給する魔力の流れを強化するだけでなく、無効の咆哮の影響の少ない位置を選びつつ魔力の供給を行っているからです】


 上がっている俊敏により、補佐さんからそんな説明を受けつつ、切り札となる韋駄天の加護を隠す為に仮装スキルの指示に従い速く動き過ぎない様にしつつ奴に切りかかる。


 そして、それを回避した奴と2人の間に入り睨む。


 黒色と黄色と白いのシマシマの体毛。


 二本足で立ち、こちらを睨んでくる。


 ワータイガーだ。


 人型である虎の魔物。


 それが、牙を剥き出し、手の爪を伸ばし、こちらを威嚇してくる。


 前に倒した人型の狼の魔物のワーウルフ(人狼)に似た感じの魔物か。


 聖魔障壁を全てを通さない設定から自然のモノは通す設定に変えて、二人の様子も確認。


 二人の無事は確認できたが、タマーラが「なんでよ」と叫んでいるのが聞こえた。


 それに対し、ラーレが何か説明し始めた様だけど。


 そんな事に意識が別に行っている事がバレタのか、俺に襲い掛かって来るワータイガー。


 下手に避けると二人に攻撃が移るかも、とこちらからも迎撃する。


 両手の爪で切り裂こうとしてくる奴の攻撃を「ギン」「ギィィ」「カン」「キィィ」等と音をたてつつ左手の小さな盾と右手の剣で受け流しながら反撃のチャンスをうかがう。


 奴は、Cランクのワータイガーがレベルアップで強くなっている個体の様だ。


 世界の理的には、強化種ではないようだが。


 受け流しスキルで、攻撃の受け流しについては補強されている盾と剣。


 それでも、グレード2のミスリル合金製では、傷が入っている様だ。


 これでは防ぎ続ける事は出来ないかも。


 韋駄天の加護のおかげでスピードには余裕がある。


 だけど、ワータイガーはワーウルフよりスピードでは劣るが力が強いのに注意だったか。


 そう思い出しつつ受け流しを続け、切り返しで奴を切り裂くチャンスを狙う。


 韋駄天の加護の力を全力で発揮させればあっという間だが。


 また聖魔障壁を全てを通さない設定に変えて彼女達の視界を塞ぎ、一気にけりをつけるか。


 そう思っているとバックステップで俺から距離をとったかと思うと、俺を避けつつ二人と二匹を守る聖魔障壁に突っ込んで行っている。


 それをさせるか、と突っ込んで行く俺。


 多分誘い。


 そう思っていた通り、本命は俺の様だ。


 しかし、対処しないわけには、と接近すると奴がまた咆哮する。


 それが彼女達を守る聖魔障壁にまで干渉している。


 設定としては堅い方になる『自然のモノは通す』設定だからもっているが。


 それに対し、地面に転がってしまう俺。


 奴の咆哮が、無効の咆哮だけでなく、威圧の咆哮だったから。


 走っている途中に体が硬直してしまったため、地面に倒れ込み、そのまま転がり続ける俺に襲い掛かって来るワータイガー。


 感知スキルで奴の動向を監視しつつ、タイミングを計り体制を瞬時に整えダッシュ。


 奴の両足を切り落とした。


 奴が混乱している間に、強化した火槍を2つほど発生させて撃ち込み奴の両手を焼失させた。



 「ふう」


 騙しが上手く行ってくれたが。


 油断を突いたと言うかなんと言うか。


 迂闊な奴で助かった。


 そう思いつつ、体中に付いた土とか草とかを払う。


 で、生活魔法の洗浄で奇麗に。


 聖魔障壁を解除して、チモに蔓の鞭で暴れている奴を地面に拘束させる。


 二人に治療魔法の異常無効付与を掛けて奴の咆哮対策を行い二人に尋ねる。


 「どうする?」


 「な、何を?」と言って来たタマーラは緊張している様だ。


 「こいつを倒せるかって話。

  出来れば二人で、かな」


 「良いの?」とタマーラは本当に良いのかって感じ。


 「タマーラには俺の気持ちが伝わっていないみたいだからね」


 そう言うと、タマーラは『このやろう』って感じの目で見て来るが。


 「ラーレも行けるかな」と


 「はい。行きます」


 「油断しないで。

  強い個体なのは間違いないから」


 「ギィィィ」とか叫びつつチモの蔓の鞭を振りほどこうとしているが、真面に動くのは尻尾くらい。


 頭も拘束しているから。


 槍を持った二人と俺が接近していくと、咆哮をしているが、対処はした。


 まあ、無効の咆哮でもあるから蔓の鞭が解除されたが、魔咆哮が途切れたタイミングで影魔法の影縫い魔法を使い、その魔法を纏わせた剣で奴の影を貫く。


 それで、奴は短時間とは言え魔咆哮が出来なくなった。


 なので二人に視線を送ると、二人がワータイガーに近づき共同で槍を振り下ろす。


 その一撃で奴は掻き消えて魔石だけ残して消えて行った。

 主人公達は、奇襲を掛けて来たワータイガーを倒したようです。

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