オレっ娘ヒカルちゃん7話:レストランのレディースメニューで男子への優越感を感じるヒカルちゃん
別の日、二人の母親が「たまにはおしゃれなランチでもどう?」と誘って、ゆうまとヒカルはまた一緒に街へ出かけた。
電車で少し揺られて着いたのは、駅近くのイタリアンレストラン。
店内は明るくて、窓際の席に案内された。
メニューが運ばれてきて、みんなでページをめくる。ゆうまのお母さんが「今日は特別にランチコースにしようか」と言いながら、ヒカルが突然目を輝かせた。
ヒカル「わあ! 見て見て! 『レディースメニュー』だって!」
メニューに、ピンクの枠で囲まれたページがあった。小ぶりな前菜に、彩り野菜のサラダ、パスタのハーフサイズ、そしてフルーツたっぷりのデザートが付いて、通常メニューより少しお安め。しかも「女性のお客様限定」と小さく書かれている。一方、メンズメニューなんてものはどこにもない。
ヒカルは大喜びで母親のメニューを指さす。
ヒカル「これ! オレこれにする! また女子だけだよ~! 更衣室も、女性専用車両も、心電図ゾーンも、そして今度はレストランまで! 女の子最強!!」
ヒカルの母親は笑って「じゃあヒカルはレディースでね。私もそれにしようかしら」と注文を決める。ゆうまのお母さんも「いいわね、私も」と同調。
ゆうまは隣でメニューを覗き込んで、目を丸くする。写真のデザートがキラキラ光ってて、フルーツがいっぱい。「わあ……それおいしそう……」とつぶやきながら、指でページをなぞる。
自分も食べたそうに、母親に小声で「僕もそれにできる?」と聞く。
でも、ヒカルが素早く反応した。
ヒカル「だめー! ゆうまは男だからダメ! 『女性限定』って書いてあるもん! ゆうまは普通のメニューで我慢しなよ~」
ゆうまは肩を落として「えー……ずるいよ、ヒカル……」と不満げ。
でもヒカルはニヤニヤが止まらず、ゆうまの顔を覗き込んでさらに追い打ち。
ヒカル「ほらほら、男の子はステーキとか大きなの食べなきゃ! レディースは女の子だけの特権だよ。悔しい? ふふっ、優越感チャージ中~!」
ゆうまの母親は仲裁に入って「まあまあ、ゆうまも次は女の子メニューっぽいデザート頼もうか」と慰めるけど、ゆうまはプクッと?を膨らませるしかなかった。
料理が運ばれてくると、ヒカルのテーブルは色とりどりの小皿が並んで華やか。
ゆうまのステーキはボリューム満点だけど、デザートタイムになるとヒカルのフルーツパフェが羨ましげに眺められる。
ヒカル「どう? おいしいそうでしょ? ゆうまのアイスよりオレのほうがキラキラしてるよね~」
ゆうまはスプーンを止めて「うう……次は僕もメンズメニューある店探すもん……」と呟くけど、ヒカルは満足げに笑うだけ。
その日、ヒカルは帰りの電車でもずっと「レディースメニュー最高!」と自慢話。
女の子であることの“特別メニュー”を、また一つコレクションに加えて、ますますご機嫌だった。




