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アンナプルナ小鳩  作者: あかあかや
肥料も色々あるよね編
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翌朝

 結局、ゴパルは寝過ごしてしまったので、早朝に起きてアンナプルナ連峰を見るという予定は実行できなかった。まあ、夜行バスに五時間も揺られていたので、疲れていたのだろう。

 それでも、朝の八時半には目が覚めて、いつもの角部屋の窓からアンナプルナ連峰を眺める。幸いに、雲はあまり発生しておらず、白く輝く巨大な壁のような姿を拝むことができた。

「冗談みたいに高い壁なんだな。ええと、一番高い主峰は……ああ、アレか」


 アンナプルナ連峰の主峰は、奥まった場所にあるので、南峰やヒウンチュリといった峰々に隠れてよく見えない。ちなみに主峰の高さは8091メートルで、南峰は7219メートル、ヒウンチュリは6441メートルだ。

 マチャプチャレは6993メートルなのだが、ゴパルの居るダムサイドから見ると、見かけ上は一番高く見える。

 マチャプチャレの西側にこれらの峰がそびえているのだが、反対の東側にも7937メートルのアンナプルナ第二峰、7555メートルの第三峰、7525メートルの第四峰が一つの塊になって壁になっている。

 東の端には、6932メートルのラムジュンヒマールがあるが、ちゃんとした測量が行われていないので、地図によって高さにばらつきがある。

 深い谷を挟んだ東側にはマナスル連峰が見える。この主峰は8163メートルなのだが、遠いので水蒸気と雲に隠れてよく見えない。

 アンナプルナ連峰の西には、これまた深い谷を挟んで、8167メートルのダウラギリ連峰がそびえている……のだが、ゴパルの部屋からでは、王妃の森がある山に隠されてしまって見えなかった。


「改めて見ると、とんでもない場所なんだな、ポカラって。バナナとパパイヤを食べながら、八千メートル峰が三つも見えるのか」

 今回は、日中なのでスマホでも写真が撮れた。

「なんか……ここまで長かったなあ」

 とはいえ、仕事はまだ始まったばかりの段階だ。気持ちを切り替えるゴパルである。

「さて、朝食を食べてからパメに向かうとしますか」

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