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ーUntil the Daybreakー  作者: Lauro
序章 ーin the Duskー
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第9章 ーthe Diverted blade to Darknessー

決意を新たにしたラルクは踵を返し歩み出そうとするとラルクの足が止まった

風に凪ぐ黒いマントがラルクの目の前に静かに佇む

「いつから居た…?」

再び現れたマントの男にラルクは問いかけた

「さぁな…それより、お前さんに聞きたい事がある」

この男はまた掴みどころのない台詞とともに突拍子もない事を聞いて来た

「聞きてぇのは俺の方だ、お前一体誰なんだよ!何のために俺達の前に現れんだ?」

ラルクが男に言い返す隙も与えず問いかけると

かろうじてマントのフードから見える男の唇が笑みを浮かべた

「俺はただの放浪者さ…人から聞かれるような名は生憎持ってないな…」

「おい!真面目に応えろよ!」

男の飄々とした応えに分かってはいるがイライラさせられる

「ところでお前さんの剣技と今手にしているその剣はグレンという男から受け継いだものか?」

また男の突拍子もない一言が出てくる

だが、今の一言はラルクの興味を強く引いた

「親父を知ってるのか?!」

「なるほど…よく似ているわけだ……だが、まだまだ未熟だな…」

男はラルクの言葉を無視して話しを先に進める

「どうだ?ルシアの黒焔から親父殿の仇を討つのに俺がひとつ指南してやろう…」

男は腰に着けた片刃と両刃の2振りの剣の内両刃の剣をラルクに向かって投げた

「勝手に話しを進めんなよ…それに剣は親父のがある」

一瞬男が自惚れているように見えたが

男が剣術に関してはラルクより遥かに優れているのはラルクも知っている

「親父殿の得物は仇と戦う時まで鞘に収めておけ。代わりにそれをやる…それで、俺の指南、受けるのか?」

男から受けとった剣を見るとかなり上等な剣だった

しかし、それに加えて剣術指南までしてくれるという男の思惑がラルクにはわからなかった

だが、ラルクの応えは既に決まっている

「どうせ帰っても眠れないだろうしな……ひとつ御指南願いましょうかね、師匠……!」

お互いに剣を構え

そこから剣のぶつかり合う音だけが夜の闇に響いていった


そして翌朝、ラルクは眼を覚まし体をベッドから起こそうとすると

筋肉が縛り付けられるような痛みが体中を襲う

窓から空を見上げると何事もなく今日も陽が高く昇っていた

昨夜あれからマントの男と明けの明星が見えるまで剣の稽古をしていた

体の痛みと引き替えにしっかりとその体に男から教わった身のこなしが染み込んでいる

昨日は色々な事があった長い一日だったとそれぞれの出来事の追憶にふける

レギオンへの襲撃、セルシウスとの対峙、守る難しさを改めて思い知らされた事

そして、今記憶に1番新しいのが……

【「なぁ、ひとつ聞いてもいいか…?」

稽古を終え疲れと共に寝転びながらラルクはマントの男に聞いた

「言っただろう、俺はただの放浪者だ……」

男はあれだけの激しい稽古をしたにも関わらずラルクに背を向けて応える

あくまでラルクの質問には取り合わないつもりだ

「じゃあ、ただの放浪者がなんで俺の親父の事知ってるんだろうな?それに親父がセルシウスに殺された事も…」

男は自分を放浪者と称していながらそれだけでは片づけられない雰囲気を

ラルクは初めて出会った時からその身のこなしや太刀筋から感じていた

「風の噂だ…そして偶然にもその息子という未完の大器が現れたから大成の手助けをしたまでだ……」

男はそう語ったが勿論その応えはラルクを納得させるに至らなかった

ラルクがさらに追求するとまた男は静かに口を開いた

「強いて言うなら…探しものを求めて俺は放浪している……何を探しているのかは聞かないでくれ………さぁ、お喋りはここまでだ、次に会う時は敵でない事を祈る……」

男はまた謎だけを残したままラルクが引き止めるのを無視して夜明けの闇に消えていった】


「あいつ何探してんだろ……?」

ラルクが追憶に耽っていると

ラルクの背中側で部屋の扉を二回叩く音がした


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