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第二十章:戦争の代償

評議会の間には、薪の煙と古びた羊皮紙、そして煮詰まったドワーフの苛立ちが重く漂っていた。空気は湿った石壁にまとわりつき、鼻を刺す焦げた香りと、戦の前夜にしか生まれない沈黙が支配している。長いテーブルには地図が広げられ、短剣や砥石で無造作に押さえられていた。奴隷商の海岸線と、最終目標である要塞都市が赤く記されている。上座のゴンドは、集まった顔ぶれを静かに見渡した。それぞれが、迫る戦いの影を己のやり方で身に刻んでいた。


「ソルトメアに正面から攻め込むなんざ、正気の沙汰じゃねえ」ソレク・アイアンハートが唸り、拳でテーブルを鳴らした。こぼれたインク壺のすぐそばで、重い句読点を打つように。「だが陽動で敵主力を引きつけて、その隙にグリムジョーの機械で西門をぶち破る──それが本物のドワーフの戦だ」鉄の輪で編まれた髭が、確信に満ちて逆立つ。「激しく、素早く叩け。正義がそれ以下を許すことはない」


シムは風化した両手を膝の上で静かに組み、落ち葉のように穏やかに返した。「では、中にいる無実の者たちはどうなります、ソレク?奴隷や徴兵された者、この戦争に巻き込まれた人々は?アラニィは、真の勝利への道は慈悲で舗装されると教えています。力だけではなく。降伏の機会を与えることはできませんか?槌が振り下ろされる前に」


グリムジョー・アイアンフォージは、鉄の棒を曲げそうな手で鞴のような鼻息を漏らした。「慈悲だと?奴隷坑の亡霊どもに言ってみろ、神父。溺れる鼠に救命筏はいらん」金歯を光らせて笑う。「やつらの巣を叩き、戦意を砕く──それが奴隷商どもに通じる唯一の慈悲だ」


エレナ・ブライトブレード隊長は、シルヴィアナの流れるような法衣とは対照的な実用的な鎧をまとい、細い指で沿岸の要塞を指し示した。「哲学的な違いはさておき、我々の直接的な懸念は兵站です。ソルトメアには深い港があり、そこを押さえれば南の王国からの補給線を断てます。でも、敵の艦隊は手強い。我々に海軍がないまま、どうやって無力化するのですか?」


「古のエルフ艦隊も、同じ困難に直面しました」シルヴィアナ・スターウィーヴァーが囁くように言った。古い葉のざわめきのような声で。森の影のような瞳には、何世紀もの知恵が宿っている。「欺瞞と沿岸襲撃で哨戒を引き出し、海流そのものを敵に回す。海は気まぐれな味方にも、破滅的な敵にもなり得ます」


マエラが鋭い視線を上げる。「私の情報網によれば、ブラックウォーターの組合に不安が広がっている。戦争税は重く、『商品』の流れは…滞っている」かすかな笑みが唇に浮かぶ。「そこに火花を投じれば、内側から彼らを焼き尽くす炎が起こせるでしょう」


ペルは、とぐろを巻いた毒蛇のような油断のない気楽さで隅に寄りかかり、ついに口を開いた。声は乾いていた。「火花はいい。だが忘れるな、俺たちが戦う相手を。狂信者もいる、奴隷商組合の本気の信者だ。雇われの剣もいる、最高額の入札者に忠実な。そして大勢の徴兵がいる、どこか他の場所にいたがっている。誰が誰かを知れば、どこを突くべきか、どこに退却の黄金の橋を架けるべきかが分かる」


ゴンドは静かに聞いていた。唇にかすかな笑みが浮かぶ。緊張はまだ空気の下に流れている。だがそれは擦り切れた縄のようなものではなく、巻かれたばねのような張りだった。彼は議論の流れに身を任せ、時に静かな問いを投げ、時にうなずきで導いた。長くまとわりついていた陰鬱さは後退し、今は疲れの奥に断固たる自信が宿る。額の烙印は、かつて恥辱の焼き印だったが、今では薄れた線となり、思考と心配の皺に紛れていた。


「さて」ゴンドが言った。ソレクとシムの間で再び高まった議論を断ち切る声。大きくはないが、全員の視線を集める重みがあった。「蛇には多くの頭がある──それは同意しよう。ソレク、決定的な一撃へのお前の執念は的を射ている。グリムジョー、その急ぎたい気持ちは皆が感じている。シム、慈悲への呼びかけは我々の基盤だ。エレナ、君の現実主義が我々を地に足をつけさせる。シルヴィアナ、君の知恵は見えぬ道を照らしてくれる。マエラ、ペル、敵の心を読む洞察は貴重だ」


彼は身を乗り出し、評議会を見回した。「我々は一つの道だけを選ぶのではない。槌にもなり、細流にもなる。開かれた手にも、隠された刃にもなろう。勝つためだけでなく、この戦が求める犠牲に見合うものを築くために戦う」


中庭の騒ぎが彼の言葉を遮った──鎧を着た男たちと馬の音。ゴンドは立ち上がり、剣の柄に軽く手を置く。「客人か、エレナ?」


エレナはすでに窓際にいた。「旗を見る限り、高貴騎士団です。ロデリック・アシュフォード卿が率いています」


ソレクが唸る。「俺たちに戦の作法でも教えに来たのか?」


ゴンドは皮肉げに笑った。「かもな。あるいは『暴徒』の動きを見物しに来ただけかもしれん。迎えよう」


◇  ◇  ◇


ロデリック・アシュフォード卿は、磨き上げられた鎧を輝かせ、指揮が生まれつきの権利であるかのような手際で馬から降りた。六人の騎士が、同じくよく鍛えられた鎧をまとい、彼の背後に半円を描いて並ぶ。


「谷のゴンドよ」ロデリック卿が宣言した。明瞭で響く声。「謁見を求める」


「許可しよう、ロデリック卿」ゴンドが応じる。声は平坦で、古い皮肉の色を帯びていた。「我々の質素な戦評議会に、これほど高貴な客人が訪れることは滅多にない」


騎士の笑みは薄く、目は値踏みするようだった。「君の『質素な』努力は、決して質素でない界隈で大きな波紋を呼んでいる。私的に話せるか?我々の議論は…微妙な同盟に関わる」


ゴンドはロデリック卿を小部屋に案内し、ソレクとエレナがドア近くに立った。彼ら自身の権威の無言の証として。シルヴィアナは森色の法衣に身を包み、静かな隅に影のように座る。その存在は部屋の空気に微かな重みを加えた。


「同盟の話か」ゴンドが切り出す。騎士に座るよう手で示しながら。「だが私の理解では、貴殿の騎士団は、我々が終わらせようとする取引から利益を得る王冠に忠実なはずだ」


ロデリック卿はまっすぐに視線を返した。「高貴騎士団の中には、私を含め多くが奴隷制の汚点を耐え難いと考えている。それはトゥリンへの誓いを汚し、家の名誉を傷つける」身を乗り出し、声を落とす。「我々はそれが終わることを望む。そして協調こそが最速の道だと信じている」


「称賛すべき目標だ」ゴンドが認める。「どのような協調を想定している?」


「我々には資源がある」ロデリックが言う。「富、影響力、宮廷や商家への情報網。敵の財政を混乱させ、指導部に不和を蒔き、立ち上がる者に武器と訓練も与えられる。その見返りに…」


「ああ」ゴンドが静かに言う。「避けられぬ見返りだな」


「その見返りに」ロデリックが続ける。声に鋼の色が混じった。「塵が収まった後、秩序ある体制が築かれることを望む。自然な階層を認めるものだ。高貴な生まれと実証された指導力を持つ者が王国を導き、解放奴隷を含むすべての者に安定と正義を保証する。自由が混沌を生んではならない」


ゴンドは馴染みの疲労を押し下げた。怒りをぶつけるべき相手ではない。「その『秩序』や『階層』は、誰が決める?」


「歴史が決める。血統、教育、統治の才──どれほど彼らの苦境を憐れもうと、すべての農夫や港湾労働者に備わるものではない」ロデリックの確信は揺るがなかった。何世代もの信念だ。


ゴンドはゆっくり頷く。「なるほど。鎖を断ち切る代わりに、新たな枷を与えるのか」間を置き、続ける。声は穏やかで、ほとんど優しかった。「我々の谷では、ロデリック卿、かつての農夫が今は武器を鍛えている。かつての採石場の奴隷が今はドワーフの師匠から攻城術を学ぶ。かつて財産だった女たちが今は軍を率い、戦略を論じている。機会さえあれば、思いがけない場所に指導力は生まれる」


ゴンドが語るにつれ、その確信が言葉に宿り、シルヴィアナの目が細まった。戸口近くに静かに立つシムが、そっと息を吸う。一瞬、ゴンドの額の薄れた奴隷の烙印がきらめいて見えた。絡み合った手枷が二つの銀の輪──アラニィの象徴──に変わるように。それもすぐ消え、薄い傷跡だけが残った。ゴンド自身は何も感じなかった──温もりも、疼きも、内に動く神聖な気配も。力は眠ったまま、ただ待っていた。


ロデリックは身じろぎし、姿勢を正す。顎がわずかに引き締まり、指が太ももを一度叩いてから静止した。「理想主義の興味深い実験だ。しかし国家は…平等の評議会で運営できるものではない。誰かが指導し、困難な決断を下さねばならない」


「我々は共に決断する」ゴンドが簡潔に言う。「人間、ドワーフ、エルフ。高貴な生まれも、そうでない者も。常に容易ではない。議論が白熱することも多い」幽かな笑み。「だが決定は我々のものだ。共有された目的で鍛えられ、生まれによって押し付けられるものではない」身を乗り出し、ロデリックの視線を捉える。「我々は古い体制を改革するのではない、騎士殿。まったく新しいものを築くのだ」


ロデリックは長く沈黙し、ゴンドの顔を見つめていた。決意に亀裂を探すように。「君は革命を語るのか」ついに言った。声は平坦だ。


「我々は自由を語っている」ゴンドが穏やかに訂正する。「真の自由──すべての人のための」


騎士は立ち上がり、手が剣の柄に落ちた。「ならば我々の道は、私が望んだよりもはるかに鋭く分かれるようだな」ゴンドを見つめ、眉をわずかにひそめ、口元が細い線に押し込まれる──不承認と不本意な賞賛がせめぎ合う。「言葉には力がある──だが理想に酔った危険な男でもある」


「かもな」ゴンドが認める。「だが我々は理想を現実に変えるつもりだ」


ロデリックは短く頷いた。「君の戦争努力がこの忌まわしい取引を終わらせるという大義に資する目標──君の…社会実験を支持せずとも我々が助力できる目標──と一致するなら、我が同胞は援助を提供するかもしれない。情報、あるいは共通の敵への行動。しかし秩序の基盤そのものを焼き尽くす火に燃料をくべることはしない」去ろうと振り返る。「一つ忠告を。急進的な平等は独自の恨みを生む。身近な者ほど気をつけろ」


「忠告に感謝する、ロデリック卿」ゴンドが言う。「そして条件付きの援助の申し出も。我々は奴隷制を終わらせるための真摯な努力を、どの方面からであれ歓迎する」


騎士たちが去り、輝く鎧が午後の陽に消えていくと、ペルが部屋に滑り込んだ。小さく、ずっしり重い袋を持ち、異なる硬貨の重さを知る者の手つきで指を滑らせていた。


「ロデリックの部下の一人だ」ペルが言い、袋をテーブルに投げる。声は慎重に中立だった。金が鈍い音を立てて転がる。「アラリックという従者。俺の忠誠が…交渉できるかもと思ったらしい」


ゴンドは眉を上げる。「それで?」


ペルがにやりと笑う。昔の自分の影がよぎる。「何でも値段はつくからな。少しの情報と引き換えにこれを寄越した。兵力、防御計画、評議会での意見の食い違い──ロデリック卿が『条件付き援助』に使えると思ったんだろう」


エレナが袋を手に取り、慣れた手つきで重さを量る。眉がわずかに上がった。「気前がいいわね」


「だろうな」ゴンドが考え込む。ペルを見る。「で、その進取な従者には何と言った?」


「最も寛大な申し出を検討すると伝えた」ペルが言い、目に悪戯の光を浮かべる。「それと…俺の慎重さを保証するには、もう少し前払いが要るとも」マントからさらに小さな袋を取り出し、満足げに隣に置いた。「彼はかなり協力的だった」


ソレクが笑う。岩が転がるような音だ。「最後まで盗人だな、小僧」


「機知に富んでるだけさ」ペルが滑らかに返す。ゴンドの視線を受けて続けた。「金は君のものだ、いや、我々のものだ。でも申し出は…考えさせられる。もしロデリック卿が情報を欲しがってるなら…」


シルヴィアナが思慮深く口を開く。「金で築かれた水路でも、真実は流せます。あるいは、注意深く選ばれた真実の版を流すことも」


ゴンドはゆっくり頷いた。心に計画が形を成しつつある。「確かに。ロデリック卿は『情報に基づく決断』を求めている。ならば、我々が情報を与える手助けをしよう。ペル、君の交渉の才が新たな場で活きそうだ」


◇  ◇  ◇


評議会が再び招集され、地図には新たな印と可能性が記された。ロデリックとの遭遇、そしてペルの暴露は、すでに困難な任務にさらなる複雑さを加えていた。


「つまり、このアラリックに十分な情報を与えてロデリックの関心を保ち…」エレナがまとめる。「彼の『条件付き援助』を我々に有利な方向へ導く。危険だが、潜在的には非常に有用だ」


「最大の危険は、しばしば最大の報酬をもたらす」シムがゴンドに視線を送りながら言う。「情報が賢く選ばれれば、戦時でさえ平和の道具となる」


ゴンドは周囲の顔を見渡した──ドワーフもエルフも、人間も元奴隷も、戦士も治療師も戦略家も。皆が独特で、皆が不可欠だった。「我々は刃の上を歩いている」彼が言う。「前には敵、脇には不確かな味方。だが共に歩いている」


窓の外に目をやると、谷では人々が未来を築いていた。「ロデリック卿は世界の現実を語った。彼は間違っていない。だが現実は作り直せる。理想に形と力を与えられる。我々がここで築くもの、戦うもの──それは夢ではない。形にする勇気があれば、未来は変えられる」


息を切らした伝令が埃まみれで部屋に案内され、急報を差し出した。ゴンドが受け取り、読むうちに表情が険しくなる。


「奴隷商同盟が集結した」彼が発表した。声は静かだが、部屋の隅々まで響いた。「やつらは主要都市を要塞化している。そして…」間を置き、目に異なる光を宿す。「マエラの情報網からの報せ。さらに三つの州で蜂起。神殿が公然と我々の大義を宣言し、若い貴族の中には称号を捨てて我々に加わる者もいる」


顔を上げ、一人一人の視線を受け止めた。「戦争が我々の上にある。そのすべての激怒と、すべての希望とともに」


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