第四話 運命のサイコロ
皆さまお久しぶりです。いかがお過ごしでしょうか?
新年最初の投稿になります
少女は、光太郎の傍らで静かに寝息を立てていた。心地のよい感覚で寝息が耳を刺激する。そんな少女の横顔を見ていたら不思議とさっきまでの恐怖心などは吹き飛んでいってしまうようだった。
光太郎は、寝息を立てて眠る少女の横顔を見ながら、今後の事を考えていた。
(よく考えれば、この子には此処しか居る場所が無いんだよな。じゃぁ一緒に住む?いやいや、相手は年頃の女の子だし、そもそも正体不明な球体から出現したんだ。だからと言って放り出すのも気がひけるし、なんかの保護施設に....なんて説明して?)
傍で眠る少女の横顔から寝顔が溢れる。寝返りを打つとその綺麗な顔立ちが光太郎の目の前に飛び込んで来た。相変わらずスゥースゥーと整った呼吸音が耳を擽る。しばらく少女の顔を眺めていると目から涙が流れ始めた。
ピンポーンと音と共に激しく扉を叩く音がする。外から中年らしい男の声が部屋に響き渡ってくる
(今日誰かとアポだったけ?)
(そうだ!!こいつ何とかしないと!!)
(????)
女は光太郎の見てきょとんとした顔で首を横に曲げるとエヘッと笑う
(エヘッ)(Λω∧)
(エヘッじゃねー。か、く、れ、て、く、れ)
光太郎は少女の体を思いっきり持ち上げると押入れに乱暴に押し込み勢いよく扉を閉めてあかないように近くにあった箒でロックする
扉の方からは、呼び鈴ではなくドンドンドンと激しくたたく音が部屋まで響き渡ってくる。さすがにこのままだと近所迷惑になる
「・・・太郎.....お~い。居るか~~」
玄関先からすごく聞き覚えるがある声が聞こえてくる。間違えなく太一の声だだった。光太郎は玄関の覗き穴から外の声の主の
「太一、お前どうして俺の家に?いやその前に何で俺の家がわかったんだ?」
「昨日お前が急にROMって、しかも連絡とっても一向に返事が無いからさ。大学に住所聞いて来たってわけさ」
太一は光太郎の家を調べてわざわざ訪ねて来たらしい。太一はスタスタと玄関の扉を潜り抜け口を脱ぎ部屋の中に入り込む、光太郎は太一が来たことであっけらかんとしてして太一が部屋の中に入ったことさえ気がついていなかった。
ハッと我に帰った時には太一は既に光太郎の部屋の真ん中で部屋を見渡していた。
「へー。お前の部屋ってホント何も無いよな」
「悪かったな。何もなくて」
「ところでお前今日はどうして大学来なかったんだ?なんかあったのか?」
太一は光太郎が来なかったことを本当に心配しているようだ。神妙な顔で光太郎の顔をじっと覗き込んだ。
そんな太一の表情に言葉が詰まってしまって太一から目をそらして唾を飲み込むと俯いたまま、どう説明しようか考える
(変な箱が届いて来てその箱から見知らぬ女の子が出て来たなんて話しても信じてもらえないだろうし、ただの頭のおかしな奴だと思われるだろうな)
「光太郎黙ってばっかりでおかしいぞ」
「いや別に何にもないってただ体調が...そう!!体調が悪かっただけだって」
「ほんとかよ?」
「ほ、ホントに体調が悪かっただけだよ...」
「・・・・・・」
「・・・・わかった!!信じるよ」
「うん」
二人の会話はそこでいったん途切れ、静かな沈黙が部屋を包み込む。そこで光太郎は今日大学での講義のことや様子を聞くことでこの話を終わらせることにした。信じるとは言ったがこの話を蒸し返されたときに太一の追求から逃れるのは難しいと悟ったからだった。
その場しのぎの会話で無事に、話題をそらすことができたが、早く帰ってもらわないといつあの子の存在がバレてもおかしくはない。このままでは遅かれ早かれバレてしまう。
「ところで太一さ~。いつまでここにいるの?」
「え~なんでさーさっき来たところじゃんか」
「なんか、お前さっきから挙動不審だぞ」
そんなやりとり取りをしている二人の後ろでドタンと大きな物音が鳴る。
「おい、光太郎。今、物音しなかったか?」
太一は物音のした方にスタスタと歩きだすのだった。
ーつづくー
たまこいも第四話が終了しました。
太一、光太郎、少女がこれから徐々に絡んでいきます。
次回もどうぞよろしくお願いします。




