ディアンマーリナと戦う
忙しくなると思われるので更新ペース減ると思います
「さて、次はマーリナ=フォーループ」
「はい」
マーリナが返事をして入る。驚かれるだけならいいんだがなぁ
「お、おお。これは、凄いな」
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マーリナ=フォーループ 10歳 女
Lv.1 体力2000 魔力30万
【スキル】「雷魔法Lv.MAX」「氷魔法Lv.MAX」「火魔法Lv.MAX」「家事Lv.MAX」「礼儀作法Lv.5」「棒術Lv.5」「槍術Lv.4」
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実際凄い。この時点で大人の男魔族を圧倒できるステータスだ。経験の差とかはあるがな!
「主席なのも頷けるステータスだ。これならすぐにでも魔王軍に入れるかもしれん……いや、経験が浅いから無理だな。歳も幼い」
「そうですか。ありがとうございます」
マーリナはセリア先生にお辞儀して出てくる
あ、そうだ。俺のステータスはマーリナには教えているので、偽造している事を教えておかなければ
「マーリナ」
「あ、兄様!どうされました?」
「少し、話があってね」
「はい?」
ちょいちょいっと手で招くと、トコトコ歩いてきた
「マーリナ。俺のステータスは今かなり低い、事になっている」
「え?どういう事ですか?」
「俺の今のステータスはこれだ」
俺は先に用意しておいた紙を見せる。勿論ステータスが書かれた紙だ
「こんなに低く……どうしてそのような事を?」
「目立ちたくない。そんなんで魔王軍とか入れられるのは勘弁だし、絡まれるのも嫌だ」
最も、絡まれるのは確定だと思う。てか虐めレベルになると思われ。死ななきゃいいけど俺……無いな
「そうですか。私も偽造しておけば良かったですね」
「いや、いいさ。気づくのが遅かった俺が悪い。取り敢えずそういう事だというのを覚えておいてくれ」
「了解しました兄様」
うんうん、やっぱりできたいい妹だ
俺とマーリナは離れる。すると、マーリナを囲むように男共が群がる。うわ、砂糖に群がるアリみたいだ
俺は早々に引き上げる。マーリナ、スマン。俺にはその中は無理だ
その群れは、次の移動中も続いた。マーリナ大丈夫かな。疲れてるだろうから、今度なにかしてあげよう。いつになるかは分からないけど
◇◆◇◆◇◆
「次は近接戦闘だな。各々好きな武器でいい。相手は順位が近いもの同士だ。倒せとは言わないが、まぁ死力を尽くせ。魔法は禁止だ」
セリア先生がそう言う。順番は得点的な順位の下位から始めて、最後は主席と次席。理由は、参考になるからだそうだ。休みながら盗めって事だな
つまり俺はマーリナとやるのか、やりづらい……
「宜しくお願いしますね、兄様!全力で行かせていただきます!」
「あ、あぁ。よろしく、マーリナ」
笑顔で手を差し出すマーリナ。手は抜けなさそうだ
家での戦績は俺の53勝29敗10引。これは魔法ありと魔法無しが混ざっている。無しだと……まぁ一応勝ち越してはいる
俺の12勝9敗3引。毎回結構ギリギリの戦いになるんだよなぁ
負けてもいいんだけどさ、次席だし強さにこだわりないし。でもマーリナが楽しそうだし、それを手を抜いて楽しみを奪うような真似は俺には出来ない
全力でやらなきゃな
◇◆◇◆◇◆
「最後、主席次席。前へ」
「「はい」」
ほか全ての試合が終わり、ついに俺達の番だ。まぁ、この試合、他のやつのお手本になればいいけどな
「始め!」
「はぁ!」
合図ともにマーリナが駆け出す。武器はもちろん杖。但し使い方は槍を使う感じでもあるので注意な
マーリナの様子見の突きを杖の側面で流し、反対の手でマーリナの首を突く
後ろに跳んで回避、俺は追撃する為に駆け出す。右手に杖を持ち走る
マーリナが着地と同時にこちらに駆け出す。それに合わせて俺は杖を投げる
「えっ!?」
マーリナの不意をつくことに成功した
マーリナは立ち止まって杖を弾こうとした
まぁ、俺は自分の杖を『掴んで』マーリナの足を払う事にした
「えぇ!?」
何だ、投げた杖に俺が追いついたのが不思議なのか?……俺も出来るとは思ってはいたが、実際やるとよく出来たなと思う
マーリナは上に跳ぶ。焦ったな
俺はそのままの勢いでもう一回転して、マーリナを横薙ぎに杖で殴りつける
「っ!」
かろうじて杖で受けたが、空中なので堪えれられずに飛んでいく。地面を滑っていくが途中で体勢を立て直していた。流石だ
「槍術:空牙!」
マーリナがスキルを使う。これは突きを飛ばすスキルだな。割と初級の技だが、マーリナがやると威力は上級クラスになるようだ
「空蝉」
空蝉。これは武芸スキル全般の共通技だ。1度だけ攻撃を無効化する。ただし、タイミングは非常に難しい
触れる寸前に発動しないと効果が現れないのだ。まぁ、俺はほぼ確実に当てられるけど
「兄様、ずるい!」
「ははははは!使えるものは何でも使う!それが我がフォーループ家の教えだろう!」
つまり、勝てばよかろうなのだ!
「むぅ!槍術:螺旋風!」
槍を縦にし回転、その風を刃とし前方に無差別に飛んでいく技。数撃てば当たるとかなんとか
「棒術:封壁」
この技は一言で言えば壊れない壁。限度はあるけど、注ぐ魔力量で硬さが変わる
壁を風の刃が削っていく。だが、この調子なら余裕で防げる。俺はその間にしゃがんで、対応の準備をする
だってマーリナは
「やぁぁぁあ!!!」
突進で壁をぶち抜いて、俺の上に出てくるだろうからな
「貰った!」
杖を首に当て、セリア先生を見る
「それまでっ!勝者ディアン=フォーループ」