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40/66

40、開店中~二人目の男~

この作品はフィクションです。



結局、


彼はフィギュアを買うことなく店を出ていった。


まったく。目視できる媒体無しで大丈夫なのだろうか。妄想熱出して倒れなければいいのだが。






まぁ、あまり期待せずに待つとしよう。痩せた姿も見てみたい気もするし。






と、椅子に座り直したその時、




「…あら?」


再びの来店者。今日はなんだか慌ただしい日だ。


しかも来店してきたのは、




「こんにちは。」

「あ~、いらっしゃいませ~。」


出た!七光りセレブスーツ!


前回、何万円もする本格仕様の宝箱を買っていった、別荘でダイビング&バーベキューを楽しむのが趣味のセレブリーマン。…まぁ、全部私の妄想だけど。


今度はなんだろう?また宝箱だろうか。




「この間は、ありがとうございました~。」

「いえ、こちらこそ。大変満足のいく品物を、ありがとうございました。さすが本格的な仕様の一品。仲間内からも好評でした。」

「それはそれは~。」




…仲間内…。ダイビング仲間か?


あながち、私の妄想も間違っていなかったりするのかな…?




「それで、今日はどうしたんですか~?また何かお探しものですか?」

「えぇ。」


コクリと頷いて、


「海を感じる重りはありますか?」


そう言ってきた。






…重り…おもりか…


「う~ん。」


考える私。


海を感じる重り、と言えば、真っ先に浮かぶのは、錨。だが、あいにくと錨そのものは扱っていない。


ジオラマに使うような小さな錨ならあるけど、それでは重りにはならないだろうし。


…さて。




「ん~…、ちょっと探してきてみますね~。」


彼にそう告げて、私は倉庫へと入った。


店先に並べるには大きすぎるものだったり、重くて動かすのが面倒だったりするものを置いてあるこの倉庫。


海を感じる重り、ということは、別に、錨そのものでなくてもいいわけで。


その辺に置いてないかなぁ…。魚の形した鉄の塊とか。


…仕入れないか、そんなの。
















「う~ん。」


倉庫を探し回ること数分。重りになりそうなくらい重そうなものはあったが、海を感じるようなものは見つからなかった。


…しっかし。なんかの呪文みたいな言葉が刻まれたでっかい石とか、天空を指差す男性のオブジェとか。あの時の私は、何故、これを仕入れようと思ったのだろう?妄想の助けにはなりそうだが、サイズも重量もオーバーだ。


まぁ、今の問題はそれではない。どこだ~。う~み~う~み~う~み~~~~~。



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