卒業
私は...................生きている!!!!!!!!!
1年も開けてしまいほんっっっっっっとうにすいませんでした!!!!!!!!!!!!!!!!!
更新ペースはさらに落ちるかもしれませんがもうエタることのないよう頑張りますので、まだ見てくれるという方がいたらぜひ! よろしくお願いします!!!!!!!!!!!!!!!!!
「わかりやすすぎ、周りと草の生え方が違う」
「は、はい!」
「今度はここだけ密度がこすぎる。でも生え方はいいんじゃない?」
「なるほど.......」
「あーだめだめ今度は少なすぎるって、まぁ少しずつ近づいてはいるから安心して」
「ありがとうございます!」
「ふむ.......まぁ落とし穴単体なら合格ラインじゃない?」
「ホントですか!?」
見ればわかると思うけど今は偽装の仕方を教えている。
最初はなんかもうハンパないくらいわかりやすかったけどいまじゃもう大分隠し方が上手くなって、ほぼ私と遜色ないレベルまで来ている。
正直実は天才だったんじゃないかってくらいぐんぐん伸びるからめっちゃビビってます.......これ私の地位危ないのでは?
まぁ私そもそも落とし穴とかそんな使わんし? ワイヤーの方が好きだし? 別に気にしてませんけど?
閑話休題
「それじゃ、そろそろ次のステップに入ろうかな」
「はい!」
「次に教えるのはブービートラップです。知ってる?」
「あえてわかりやすい罠を設置して、本命への警戒心を下げてはめやすくするやつですよね?」
「大正解! まぁ簡単に言うとこういうこと」
まず低いところに目に見えるくらいの太さのワイヤーを張り、その先に落とし穴を設置する。
「このワイヤーを避けたら奥の落とし穴にハマる.......わかるよね?」
「はい」
「これをいかに巧妙に使えるかで罠に嵌めれるかが決まってくるから今まで以上に気合いをいれるよーに!」
「わかりました!」
うむ、元気でよろしい。
ハルとの修行が始まってもう3週間、ドンドン罠は巧妙になっている。
ぶっちゃけこのレベルまで来れば私かロンちゃんくらいしか躱せる人いないでしょってくらいには巧くなってる。
今日はどんな罠が待ち受けているかなーとワクワクしながらいつものマップに足を踏み入れる。
「おっはよーハルー.......う?」
そこにいるはずのハルはいなく、少し先にプレハブ小屋か建っていた。
そして横には『入って!』と書いてある看板も立っていた。
.......怪しい.............怪しすぎる...................。
しかし入れと言われて入らないのはおもし.......師匠としてありえない。
「どれ、入ってやりましょーか」
一応道中に罠がないことを確認しつつ小屋にたどり着く。
まずは小屋を背にして扉を開けた時に極力体を晒さないようにしつつ、ドアノブを回す。
そしてゆっくりと扉を開けるの、中から矢が飛んできた。
「ん~? まさかこんなつまらないトラップなわ、け、が.......」
中を覗いてみると.............そこには、『押して!』と書いてある赤いボタンが机の上に置いてあった。
「.......うっそーん」
弟子よ、君はそんなに頭が残念な人だったのか.......まぁおもしろいからいいけど。
しかしこんなあからさまなボタン、やっばまり押さないのはおもしろくな.......師匠的にありえない。
「そーれぽちっとなっと」
ボタン押した瞬間、胸と膝の高さをノコギリが走ってきたため、即座に身をふせて躱す。
「うーん.......せっかく押したのにこの程度?」
ちょっぴり落胆しながら振り返ると、扉が閉まっていた。
むむむ? 絶対開けっ放しにしたはずだよね?
「ふふ、まだまだ楽しめそう」
罠にかからないよう、慎重に扉へ向かう。
幸い(?)扉までにトラップはなにもなく、少し不思議に思いながらドアノブを回そうとすると、何となく嫌な予感がした。
「んー? さては.......」
豆電球に繋がっている導線をドアノブに触れさせてみると、豆電球の電熱戦が一瞬で焼ききれた。
なるほどと思い横を見ると、さっきのノコギリが左右の壁に格納されているのが見えた。
「ふむふむ.......さっきのノコギリを導線にして回路にしたのかな.......」
やばいな.......ハルが想像以上に天才すぎる。
今回は惜しかったけど次の次の次くらいには罠にはまっちゃうかなーとわくわくしながらゴム手袋をはめ、今度こそ扉を開けた。
すると、ちょっと先でハルが悔しがっているのが目に入った。
「くっそ.......今回は自信作だったんだけどなー.......」
「ふふ、なかなかよかったよ。まぁあのボタンにはびっくりしたけどね」
アドバイスをしにいこうとプレハブ小屋から一歩踏み出すと、ニヤリと笑ったハルと目が合った。
「っ!?」
次の瞬間、私は真下に落下し杭に刺さったあと、爆炎により一瞬でHPを削り切られた。
まさかあの小屋が丸々ブービートラップだったとは.......悔しいけどお見事!
「と、いうわけで」
リスポーンした後、私は改めてハルの元へ出向いてこう告げた。
「合格!! おめでとうハル!!!!!」
「いやったぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!」
パチパチパチと拍手をし、精一杯賞賛する。
「はいこれ、餞別の2000万G」
「!? こんなにもらえませんよ!!」
「ふふ、私にとっちゃこの程度はした金だからさ。もらってもらって」
「あ、ありがとうございます!」
ふっちゃけホントは500京Gくらい渡したいんだけどあんまり渡しすぎると私の地位が危ないから2000万程度しかあげないっていうのは秘密。
「これで君も立派な罠師.......お互いこれから頑張ろうね!」
「はいっっっ!!!!!!!」
こうして、私の弟子1号は無事に卒業を果たした。




