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☆奴隷になる前に

前回登校日 2015/3/27

前回のお話 クレア視点

商品は口コミで人気が出てきている。

今のところ町の店舗で食事として出してるだけなのだが燻製を食べるために来てくれる人も増えてきてるようだ。

特に手を広げる必要もないが、手を広げて失敗しても特に問題は発生しないだろうくらいの稼ぎは出ている。

お金を借りて運営するという考え方が無いので最低限の資金のみ残しておけば最悪失敗しても生活には困らないのだ。

日本の会社のように何かの事業を行うたびにお金を借りてたら失敗したときに大変なことがなるだろうが。


そこで、保護を求めてくる人を出来るだけ拾えるように事業を拡大することにする。

といっても簡単にできることは町に店舗を増やすことくらいだ。

あとは製造部門の拡充を行うことも考えられる、男手が増えるようなら将来的には他の町へ行商にでてもいいし、それが無理なら町の行商人と契約して卸してもいいだろう。

そんな訳でサーシャさんのところにも後日話しをしに行くつもりだ。


それとは別の話しだが、俺はとうとう氷を作れるようになった。

色々と試してみたのだが、やはり一番最初に思い浮かべた氷の製造方法が当たりだったようだ。

何故か最初はその方法では水温が下がるだけだったのだが、おそらく俗に言う魔力が足りない状態だったんだろうと思う。

異世界小説の受け売りなので実際にこの世界ではどの様な作用で作れるようになったのかは不明だが出来ればいいのだ。

その他の魔法も練習すれば色々と使えるようになる可能性はあるが、今のところ必要ないと思っている。


これで生の魚も売りにいけると考えたのだが、氷という希少なものを持ってることに突っ込まれそうなので自分の店で使う分だけを輸送する時に使う程度にしようと思う。

今後の事業に失敗し全資産をなくしてしまったら、今度は氷売りでもして生活すれば良いかと思う位だ。


事業拡大を考え始めて数日後、今回は元宿と雑貨屋のメンバーも連れて町に向かった。

俺は馬車の操作ができないために帰りのことも考えて今回はセーラに着いてきてもらった。

宿と雑貨のメンバーは今回良い物件があればそのまま町に留まってもらい新人教育をしてもらうつもりだからだ。

物件を探すのも目的であるため木工部隊も一緒である。


町に着くとまずは教会へ向かう。

宿と雑貨から一人ずつを残し残りのメンバーには宿の確保に向かってもらった。

できるだけ大きな部屋をいくつか取ってもらうことにする。

許可証は予め追加でもらってあるので少々グループが分かれてもいいが集まって活動できるならそれに越したことは無いだろうと思う。

教会に着いた俺達三人はサーシャさんに面会を申し込みすぐに通された。

そこで俺が考えていたことを話すことにした。

考えていたこととは、保護を求めてきた者の内面をサーシャさんに見極めてもらい真面目に働いてくれそうなら保護を受け付けず俺の店を紹介してもらうということだ。

従業員として雇うので奴隷と違い自由がある。

その為に不真面目な者や癖の悪いものが来ると困るのだ。

ただ、真面目に生きていこうと努力しても不可能になり助けを求めてきた者であれば助けてあげたいと考えている。

助けてを求めてきた者は奴隷にならなくてすむ。

俺は保護奴隷として引き取らないので責任が軽くなる。

一旦保護奴隷となったものを保護以前に戻すよりも費用の負担も軽くなる。

教会は保護した奴隷を売って利益を得てるわけではないので金銭的に損をするわけではなく、寧ろ保護して面倒を見るための出費も無いのでメリットがあるのだ。


雇用の条件はうちの奴隷と同程度の生活を保証するのだが、うちの子達は下手すれば一般市民より良い生活をしてるので不満は出ないだろうと思う。

面接は特に行わずサーシャさんの紹介状がある者に関しては無条件で雇う。ただし仕事は選ぶことは出来ない。

人数に関しては俺からのストップが掛かるまでは無制限ということで話が付いた。

仕事を選べないとしたのは、人数無制限で受け入れるため新たな事業を立ち上げていくなりしないといけなくなるだろうと考え、その時々によって必要な労働力が変わってくるだろうと思ったからだ。

もちろん紹介された者が此方が指定した仕事を断ることはできる。

その場合は当初予定通り保護を求めればいいだけなのだ。

なんとしてでも生きていこうと考えてる者は助けたいが、えり好みするような者まで助ける気はない。

保護されて誰かに引き取られたら仕事に関してはえり好みが出来ないのだから、それに気づくなら俺のところの仕事を断るようなことはしないはずだと思う。


こうして今後の保護希望者の引き受け方法は決まった。

例外は孤児になる。

自分で選択することが出来ないまま保護奴隷となってしまった子まで突き放す気はないので、その場合はある程度の労働力になった時に引き取る相談を受けることになった。


サーシャさんとの話を終え商業ギルドに向かい物件の問い合わせを行う。

今回は干物や燻製の直販店用店舗と酒場用店舗を探してもらう。

酒場用店舗は良い物件があれば複数契約する予定だ。

酒場の仕組み上、店員に客が付く可能性が高いので町の中に複数オープンしても客の取り合いになる可能性は低いだろうと考えた。

それ以前に客の取り合いになって売上げが下がったところで特に問題も無い。

メインの加工食品で十分な利益は取れているからだ。

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