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☆サーシャ

前回投稿 2015/3/15

前回のお話 奴隷達と二人きりで過ごすための別荘を建てた。

久しぶりに外国の方が助けを求めてやってきました。

海を流されてきたということで無一文だということです。

生活の糧はギルドの依頼をこなすそうですが、年齢的には少々厳しいように思いました。


お話の内容はこの国の税や市場のことなどでしたので自国ではかなりの地位の方ではないかと思います。

今まで来られた外国人の方でこのような質問をされる方はいらっしゃいませんでした。

頭の回転が早く私の説明を直ぐ理解されているようでしたので出来れば安定した収入を得られた後には、教会で保護してる人を使用人として使っていただけたらと思い始めました。

ただ年齢的なものもありますし無一文から使用人を引き取れるほどの稼ぎを得るのは難しいだろうと諦めておりました。


それから二週間すると再度訪れられました。

以前お世話したお礼にということで寄付をしにきてくださったのでした。

小額ですがとおっしゃられましたが一般的な家庭が一ヶ月生活できるような額でした。

その後もお話を伺っていると、今回の稼ぎを得るためには特に苦労もなく継続的に同額程度なら稼げるということをお聞きしました。

この国で伝も無く無一文からこれほどの額を稼げる方法は害獣退治や犯罪者の捕獲等の危険なものしか考えられません。

しかしこの方はウサギを捕獲して販売しただけだとおっしゃいます。

たしかにウサギであれば町の外にたくさん居ますし、一般的に食されてる肉なので需要も高いです。

ただ、単価は高くありませんし動きもすばやい為ベテランの狩人でもそう大量には捕らえることが出来ないといわれてるものです。


しかしここで嘘を付く必要性が感じられないのでおそらくウサギを狩って稼がれたのだと思います。

その後のお話で将来的に商売を行いたいというお話もお聞きしました。

それも生きるために必要ですが高価な塩や、殆ど流通しない魚の需要などについてのお話をさせて頂きました。


ウサギでこれだけ稼がれる人ですから、もしかしたら塩や魚を取り扱うための手段に考えがあるのではないかと思いました。

そこで帰られようとするの待っていただき、期限切れが近いユーリに話しを持ちかけてみました。

現在は労働ギルドの仕事をこなすだけの宿すまいの年齢が高い男性です。

正直自信を持って薦めるわけにはいきません。

ですので本人に状況を説明し意思を確認してからお話しようと思ったのです。


結果ユーリも納得し引き取って頂くことになりました。

連れられて行くユーリを見て少し早まったかとも思いましたが、このままここに居ても金銭奴隷として販売される可能性がたかったのです。

少なくとも保護奴隷のほうが待遇は良いですので良かったと思うことにしました。


それから暫くは来られませんでした。

一ヶ月位たったころにユーリを連れて来られました。

少し稼いだので寄付をして頂けるということでした。

その額は一般的な家庭が一年ほど生活できる額でした。

それを少しの額と言えるほどには稼がれてるようでした。

話しの中でこの方が商売で成功されたという事がわかりました、そしてユーリの発言で自宅を建設中で商売の手を広げる予定だという事がわかりました。

ほんの一ヶ月ほどでこれほどまで成長される方は見たことがありません。

ユーリも幸せそうですし、他の者も引き取ってもらおうと話しを持ちかけました。

今は住居がなく人の世話になってるので無理だとおっしゃられましたが、その住居が完成してからでよいので何人かとあってほしいと頼むとユーリの後押しもあり会って頂けることになりました。

外国の方なのでユーリにこの国の知識をお伝えするようにと言い聞かせてましたが、ユーリの意見を聞き入れてもらえるほどに信頼されてるようでよかったです。

こうして三人が家が完成次第引き取って頂けることになりました。


家が完成し引き取りに来られたときも寄付を頂きました。

この方はとても生真面目なようで、奴隷との性交渉についても質問されたりしました。

自国の女性と保護奴隷の行動の違いに戸惑われてるようでしたが、奴隷からの好意であり打算であれ主は気にする必要がないというようなお話もさせていただきました。

打算であっても奴隷の意思です。一般的な男性は自身の欲求を解消するためだけに関係を持つことも当たり前だと思われていますが、この方は奴隷の気持ちに重きを置かれています。


一度は奴隷達の話しを聞いて教えて欲しいと言われたので、席を外していただき話しを聞いたこともあります。

私としては話しを聞くまでも無く、奴隷達があの方に好意を持っているようでした。

でも、あの方は主である自分の機嫌をとるための行動ではないかと心配されてました。

私としては機嫌をとるための行動であっても、それはその奴隷の意思だと思うので問題ないとは思うのですが気になさるようです。

奴隷達を話しをした結果をお話するとひとまず安心されてたようですし、今後も可愛がってあげてくださいということもお伝えしました。


それからもここに来るたびに驚かされることばかりでした。

初めてここにきてからたった半年ほどで三十人ほどの者を引き取っていただき、奴隷に与えてるものも一般市民のものより高水準なもののようでした。


今後も良きお付き合いをさせて頂き、保護を求めるしかなかった子達を出来るだけたくさん幸せにしていただけるようお願いしたいと思います。


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