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第38話 E級冒険者パーティー魔王DEATH

ちょっと日にちが空いてしまいました。すいません。

そういえばPVがいつの間にか5000越えてました!


これからもよろしくおねがいします!

システアがカーチに大声を上げると周囲の視線は全てシステアへと集まった。


だが、システアにとって今はそんなことはどうでもよかった。


どうせこの後、ちょっとした演説をするつもりだったのだ。

システアからすればちょっと早くなっただけの話でまったく問題はない。



「システア様、ちょっと大げさすぎませんか? 確かに彼らはE級冒険者ですが、悪気があったわけではないようですし」



カーチはシステアが自分に対してではなく、黒髪の少年たちに向かって大声を上げたと勘違いしていた。


今の危機を理解していないのだろうか?

呑気な男だ。

システアからすればありえない誤解でしかなかった。


黒髪の少年たちは少年たちで「やっぱまずかったか?」「失礼な女だ。もう帰りましょう」などカーチには聞こえない声で呟いている。


このまま誤解されたままでは不味い。


そう思ったシステアはこれ以上の誤解を与えないよう、カーチの事をはっきりと指差した。



「ギルドマスター、お主に言ったんじゃ! 彼らは貴重な戦力じゃ。なんとしてでもご協力いただけ!」



「えっ、ですが彼らはE級冒険者——」



「ワシはC級冒険者相当の実力を持つ者と言ったんじゃ。彼らは問題なくその枠に収まっておるわ!」



カーチが彼らの心配をして、帰りを促した事はシステアにも分かっている。

これから始まる戦いではE級など戦力の足しどころか足手まといにしかならないからだ。


だが、システアの見立てでは彼らの実力は明らかにA級冒険者に達していることは間違いない。


それどころかシステアにも本当の所、見ただけでは彼らの実力を把握しきれていない。


特に黒髪と金髪の少年。この2人の底が本当に知れなかった。


魔力をかなり抑えているらしく、本人たち的には抑え切っているつもりなのだろうが、システアから見ればダダ漏れだった。


だが、それでもシステアはこの2人が未熟だとは思わない。


普通の人間の魔力ならば完璧に抑え切れているほどの制御力が彼らにある事が理解できるからだ。

だがそんな制御力を以てしても体の隅々からにじみ出ている魔力の濃さと圧力が凄まじかった。


まるで上位クラスの魔人の魔力をそのまま人間の体に無理やり押し込んだ。——そんな印象をシステアは受けた。


システアはカーチを無視して黒髪の少年の方に向き直る。



「君達のパーティー名は?」



システアはリーダーと思しき黒髪の少年に尋ねると、少年は一瞬言いたくなさそうな表情をしたが、観念したのか素直に答えた。



「【魔王】です」



「【魔王DEATH】か、……余程魔王を倒したかったのか?」



既に魔王は無く、この少年の願いは叶うことはないだろう。いや、叶ったと言うべきか。


システアの失笑を誘うネーミングセンスだったが、黒髪の少年は慌てて訂正してきた。



「いや、違います。【魔王】がパーティー名です。DEATHはつかないです」



「……それはそれでなかなか思い切った名じゃの」



まさか人類の敵と言われる名をそのままつけるとはこの少年もかなり思い切ったことをすると流石のシステアもあきれ顔で言った。



「あ、いえ、横の馬鹿が勝手に」



黒髪の少年が言うと金髪の少年がなぜか誇らしそうに笑みを浮かべている。


強いが頭が弱いタイプの剣士か。弱いというかおかしいという正しい気もしたがシステアは気にしない事にした。



「そういえば名を聞いていなかったの。教えてはもらえんか?」



「俺はクドウ、金髪の奴がアール、女の方がメイヤです」



E級という事は初心者冒険者のはずなので当たり前と言えば当たり前だが、システアは聞いたことがない名だ。


それにしてもこんな田舎とは言わないまでも中規模の町の冒険者協会にこれほど規格外な新人が3人も集まるものだろうか。



「クドウ達はシラルークで出会ったのかの?」



「いえ、俺たち村から出てきた幼馴染で……」



システアでも心までは読めない。


だが、明らかに嘘だ。


こんな規格外というか化け物みたいな新人が3人も同じ村出身などということは絶対にありえない。


クドウの言い淀み方といい、まず間違いないだろう。

そうシステアは確信した。


だが、システアはここで「どこの村かの?」などと聞くことはあえてしなかった。


クドウの明らかに嘘と分かっている嘘だが、それを聞いてしまっては少年の言葉は完全に破綻してしまう。


そんなことで今回の作戦にクドウ達が参加しなくなるという事はないと思うが、絶対はないし、そもそもクドウ達の心証を悪くすることすらシステアは避けたかった。


それほどまでに会ったばかりのクドウ達の存在が今作戦において大きいとシステアは確信し始めていた。



「そうか、ギルドマスターが失礼したが、ここに来てくれたという事はクドウ達は今回の作戦に参加してくれるという事でいいのじゃな?」



そもそもシステアは強制参加と言って呼び出したわけだが、ここでクドウが「E級なのでお断りします」といえばそれまでだ。



「ええ、帰れと言われれば帰るつもりでしたけど、必要とされているならもちろん参加しますよ。まぁそもそもその作戦っていうのもまだ何か聞いていないんですけどね」



「あぁ、そういえばそうじゃったな」


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