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異世界の不確定能力(アンノウンスキル)  作者: 焔伽 蒼
第五章 夜魅・奇襲編 
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【#090《遂に衝突!》】

【昼、都市クレイシス・情報管理局前広場】



「二度目の爆発……!これは魔法によるものか!?」


「えぇ!恐らく火系中級魔法の爆炎ね!私も使えるから分かるわ!」


「どうするの!?逃げる?」


「もしかしたら夜魅の可能性もありそうだな……。リューネを預けた小屋に行かねぇと!」


「そうね!でも、その前にお客さんが来たみたい……」


『!?』



俺と舞は驚いた。いつの間にか、回りを赤と黒の斑点模様をしたコートを着た人間に取り囲まれていた。



「何者だ、こいつら……」



明らかに殺気を向けて来ている。舞を後ろへ隠しながら、周囲に警戒網を張る。



「その人間の血と魔族の血を表した赤と黒の斑点模様……Blood Poison!C級犯罪組織ね!」



奴等は無言のまま襲って来た。



「良夜!舞を守って!舞はいつでも治癒を出来る状態に!あいつらはC級のトップ、手強いわよ!」



やるしかないと覚悟を決めた時、急に辺りが謎の連続爆発に見舞われる。



「な、なに!?」


「更に敵が……!?」


「違う!この魔法は……!」



俺は魅紅の迎撃態勢を右腕で制し、まさかと空を見上げる。



「ゴギャァァァァァア!!」



「リューネ!」



そこには元の大きさに戻っていたリューネがいた。



「リューネちゃんだ!」



「どうしてここが分かったの!」



リューネが風を吹きたてて地面へと降り立った。周りの通行人達なんか「ドラゴンだぁー!」「さっきの爆発もドラゴンなの!?」「良いから逃げろ!」と散々な事を言ってくれた。


ちなみにブラッド何とかって奴等は、リューネの魔法によって全滅していた。


魅紅が「まあ人間や魔族に勝てる強さと言っても、龍種が相手じゃ、こうなるわよね」と解説し、舞が「何だか可哀想だね……」と同情していた。


強さの設定だった割にはモブのような扱いだったな。哀れな。



「グルル」


「何々。爆発音がしたから、俺達が心配になり、臭いを辿って来た……だって」


『リューネ(ちゃん)……!』



何だか二人がきゅーんと、トキメいている気がした。


現に舞はリューネの足にしがみつき、魅紅はどこから出したのかパンを与えていた。



「でも助かった。ありがとな、リューネ」


「グルゥ」


「!? 羅生!」



俺は咄嗟に霊源結界“壱の型”羅生を展開した。


ガガガッと羅生にぶつかって来たのは水だ。


それもライフル並の威力のある水弾だ。



「よく気付いたな!」


「お前は……!」


「夜魅の雨水だ!潰すぜ?」



やはり夜魅だったか!



ヒュォォ……



この寒気……マジかよ……!



「お前まで居るのかよ……」



通った道全てが凍り付く圧倒的な氷性質の魔法を使う人間……



「最氷・ヒュースっ!」


「……」


「あれれ? まだ始めてなかったの?」



今度は横から声がする。



「警備隊の人ら弱すぎだよ。陽動しておくつもりが、全員倒しちゃったから、こっちに遊びに来たよ。あ、僕は火西、夜魅だよ」


「夜魅が二人に加え、最氷まで……割りとピンチかもね。私たち……」



珍しく魅紅が弱気になっている。


でも言わんとしていることは分かる。相手が夜魅となると、一対一が打倒だ。しかし、数こそ同じとは言え舞は戦闘に向いていない。


つまり舞を守りつつ、夜魅とヒュースを相手にしなければいけないのが現状だ。


基本何かを庇いながら戦うのは、戦力が低下してしまう。更には数での不利……極めてマズイ状況だ。



「わたしも戦う!」


「え? いや、待て!舞は戦いには━━━」


「向いてないのかもしれない……でも、わたしだって御三家だもん!何よりお姉ちゃん達の妹として守られてるだけなんてイヤ!」


「でも……」



魅紅も舞を止めようとしていた。心配なんだ。俺だって止めたい……。だが



「もう昔のような弱い存在で有りたくない!」



その真っ直ぐな瞳で言う言葉には重みがあった。


俺も魅紅も、舞の気持ちを尊重したい。だから、本気で止めることが出来ずにいた。



「良いね。強き者の眼だ!決めた!俺と一対一で勝負しようぜ!」



雨水が舞に指差した。それでも舞は怯まず、凛と見返していた。



「……良夜、私は火使いをやるわ。貴方は最氷を頼める?」


「……まあ、仕方無いな。ヒュースとは一度戦ったこともあるし、適任だと思う」


「魅紅ちゃん?良夜くん?」



俺と魅紅は舞の肩に片方ずつ手を乗っけた。



「任せるわよ、舞」


「舞、頼んだぞ」


「……っ」



舞は俺と魅紅の手をそっと握った。



「うん……二人も頑張って!」


「ええ!」


「おう!」



この戦いで、正式に夜魅との決戦の火蓋が切って落とされた。



次回へ続く!!


始末屋情報4


物語には零弐を中心にした三つの世界があります。

一つは家族としての世界。

二つは始末屋としての世界。

三つは学生としての世界です。

それぞれにヒロインがいます。ちなみにメインが誰になるかは、プロットですら未だ決まっていません。

零弐が中心なら、どの世界が主人公の世界なんだと聞かれれば、7~8話ぐらいまで見て頂ければ、解ると思います。





俺充!も同時に更新です。ではではw

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