↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
うむ。なるほど。  作者: たなかそう


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
15/49

第十五話

二匹と表現すべきなのかもしれないが、言葉も話すので俺としては「二人」だ。

お付きが二人になってから、俺の周りはなかなかに騒がしい。

お喋りが止まらないアイッシェンに、メフィスレスが意外と付き合って話しており、ほとんど二人の話題が尽きることはない。

ただ、この二人の言葉は普通の人間には聞こえていないらしく、楽しそうだなと話を聞いているのは俺だけだ。


アイッシェンを連れ帰った時も、なかなかに大変だった。

二匹目の召喚を知ったミームは感動のあまり滂沱(ぼうだ)の涙を流し、リルはビックリして完全に固まっていた。ユハは俺を抱き上げて、クルクルと回って一緒に喜んでくれた。

とりあえず、俺が黙って勝手に召喚魔法を使ったことを怒っている大人は一人もいなかったので、ひとまずは安心いたしました。

メフィスレスだけは新参者の登場にちょっと不機嫌だったけど。


でも、俺が「猫の尻尾の感触が目当てだ」と正直に白状したら、あっさりと許してくれた。

メフィスレスも、あの猫の尻尾の感触は素晴らしいと認めているらしい。

最近では、メフィスレスもたまにアイッシェンの尻尾を踏みつけるフリをして、その極上の感触を楽しんでいたりする。気持ち良さそうで良かったよ。


そもそも召喚獣というのは、基本的には一人一匹しか召喚しないものらしい。

だからミームはその後、召喚補助のおもちゃを俺に渡さなくなったんだと思う。そんなにポンポン増やされたら城が動物園になるからな。

しかも、召喚獣たちの食事は、基本的には召喚主の魔力だ。普通の場合は魔力不足で一匹契約するのでいっぱいいっぱいだという。


俺の場合は、母胎(ぼたい)で魔力を使い続けた甲斐もあってか、非常に高い魔力を有しているから二匹分も(まかな)えるのだ。

もともと王族の特性として量も質も良い魔力を持つ家系らしいのだが、それにしてもあり得ないほどの魔力量だという。

これほど申し分ない魔力はついぞ見たことがない、というのが召喚獣二人の評価だ。


メフィスレスがいつも俺の側に居座っていたのは、俺から無意識に垂れ流されている魔力をつまみ食いしていたかららしい。

だが、アイッシェンが来たことで、その垂れ流し分だけでは二人の食事量として満足できなくなってしまった。その結果、二人は事あるごとに、俺の魔力を直接摂取しようと頬を舐めてくるようになった。

最初は俺の指をペロペロ舐める程度だったのだが、一度アイッシェンが我慢できずに頬をガッツリ舐めてからは、二人とも遠慮なく迫ってくるようになった。


メフィスレスはすでに成人しているので、アイッシェンほど頻繁に食事をする必要がないようだが、アイッシェンは自己紹介通り、メフィスレスの何倍もの魔力を必要とする「魔力喰らい」なのだ。

おかげで、かつては周囲に垂れ流すほど余っていた俺の魔力は、常に枯渇気味になった。

ただ、限界まで枯渇するたびに、魔力の総量がガンガン増えていくそうなので、俺としては特に問題はない。予想通りだ。


特に魔力不足になる事もなく。

お気に入りの犬と猫を引き連れて、ハイハイで城内中を探検し、目が合った知らない大人に近づいては萎縮(いしゅく)される。俺はそんな遊びを満喫しながら、毎日を楽しく過ごした。

非常に充実したセカンドライフだと言えよう。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。