205話 しばしの休息
◇
ー ちゃぽん ー
あぁ〜〜〜、気持ちいい〜〜〜…
年甲斐もなく声が出た
湯船に浸かると疲れが一気に出てくるようだった
ただでさえ寒い冬のお風呂の気持ち良さは半端ない
それに加えて一日の疲れもあって まさにお風呂は天国だった
温かいお湯に浸かってボーッとしたかったけど、ボーッとできる時間があれば今日の出来事を振り返らずにはいられなかった
ほうっておいても勝手に頭の中で今日一日を振り返ってしまう
いったいなにがいけなかったのか…
なにをどう考えたって後の祭りでしかないのに…
湯船に顔を半分沈めながら息を吐く
目の前にぶくぶくと泡を立てながら肺の中の空気を全部出す
無意味なように思えるがわたしなりのお風呂でのリラックス方法
息がでなくなるまで空気を吐ききってからハァハァ言いながら思いきり深呼吸する…
そうすることで頭の中を空っぽにできるような気がしていた
ー あとで継人に聞いてみよう ー
すっきりした頭で出した答えがこれだった
なにが[いいこと]とか、[悪いこと]とか、わかんないけど そんなことよりわたしにとって大切なのは継人の気持ちだ…
いくらわたしが考えたって継人の考えは継人に聞くのが一番確かなはずだ
どうして三時間も待っててくれたの…?
継人に聞きたいことを考えるだけでも胸が痛かった
待ち合わせ場所にいてくれた、ってことは三時間待たせたってことだ
冬の寒い日の、まだお昼過ぎだったとは言え外に三時間だよ… しかもクリスマス…
いっそ帰ってくれてたら、そう思わなくもなかったけど… 帰ってたらきっと次はなかったのかも知れない
いろいろ考えることはあるんだろうけど全部継人の話しを聞いてからだ
ー バシャッ
わたしは勢いよく湯船から飛び出すとサッとシャワーで身体を流してお風呂から出る
部屋に戻って考えをまとめてメモしておこうと思ったからだ
今ある疑問を忘れないうちにメモしておきたかった




